またまた久しぶりにオケの演奏会を聴いてきました。

「グリーンスリーヴス幻想曲」~ヴォーン・ウィリアムズ作品集
東京交響楽団の東京芸術劇場定期ですけれど、

イギリスの作曲家、レイフ・ヴォーン・ウィリアムズが没後50年ということで、

「グリーンスリーヴスによる幻想曲」に始まって、

何故かメン・コン(メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲のこと)を挟んで、

メインが「海の交響曲」というものでした。


ヴォーン・ウィリアムズは吹奏楽をやる(やった)人には超おなじみの、

「イギリス民謡組曲」を作った人なのですね。

国内あちこちの民謡を研究したわけで、

「グリーンスリーヴスによる幻想曲」もその中から生まれたものでしょう。


弦楽合奏にフルート、ハープというシンプルな編成で、4分程度という短い曲ですけれど、

フルートのロング・トーンに、ポロロンとハープが入ってくる導入部はゾクゾクします。

そして、お馴染みのグリーンスリーヴスのメロディが弦でゆったりと歌われるという、

「いい曲だけんね」という雰囲気を発散するんですね。

生演奏の味わいもまた、格別でありました。


ヴォーン・ウィリアムズはこういった小品とは別に、

交響曲を9曲残したシンフォニストでもありました。

今日演奏されたのは、その第一番で「海の交響曲」と言われています。


交響曲とは言いながら、冒頭から全編にわたって混声合唱がパワー全開で迫ってくるという

マーラーあたりを想起させる曲なのですね。


実際、ヴォーン・ウィリアムズがこの曲を手がけ始めたのが1903年で

1910年に完成させるまでの頃合い、

マーラーは8番シンフォニー「千人の交響曲」を書いていたわけでから、

時代の空気ですよね、きっと。

時間の流れとしては「世紀末」から新たな20世紀に転じてはいても、

世紀末芸術の「爛熟」は余熱を残していたでしょうから・・・


Behold, the sea itself !

で始まる大合唱、これはこれでゾクゾクもの。

東京交響楽団も東響コーラスも、大奮闘しておりました。


ところで、位置づけ的にはヴォーン・ウィリアムズの間に入ったメン・コンに「なんで?」と思いますけれど、

ソロを東響のソロ・コンミス、大谷康子さんが弾いて、なかなか良い感じでした。

有名どころや新進のソリストを呼んできて、丁々発止の対決演奏も良いのでしょうが、

今回のはソロが、オケに実によく馴染んで、

「競争」曲っぽさより「共奏」曲あるいは文字通り「協奏」曲という気がしたものです。

少々、メンデルスゾーンのヴァリオリン協奏曲を見直したのでありました。