いやはや東京都美術館も、次から次へと
 頑張った企画を実現させているようです。
 今度は「ルーヴル展」かと思ったいたわけですが、
 ちょっと待てよ!

 わざわざ「フランス宮廷の美」と
 副題が付いているではありませんか!
 どうやら絵や彫刻というよりも、
 装飾品のようなものが中心らしい・・・
 少々気分はしぼみ気味ではありましたが、
 とりあえず覗いてみたのでした。

 上は、本展のチラシなどにも登場するものですけれど、
 キラキラと眩く、細工も精巧、それこそ大変な工芸品と言えるのでしょう。
 (ただ後でがっかりしないように先に言ってしまいますが、これは嗅ぎ煙草入れですので、
  拍子抜けするほど小さい!です)

 こうしたきらびやかな工芸品の数々、燭台、食器、飾り時計、嗅ぎ煙草入れなどなどは
 確かに見事な細工なわけですが、どうしてもフランス宮廷、ベルサイユと来ると、
 フランス革命に思い馳せざるを得ないのですね。


 全てがマリー・アントワネットがらみの品々であるはずもなく、
 アントワネット以前から、
 ポンパドゥール夫人やらデュ・バリー夫人なぞも絡みながら、
 贅の限り尽くしたものがベルサイユに蓄積されていったのでしょう。
 結果として民衆はパンを口にすることも出来なくなったのですよね。
 
 確かに素晴らしい工芸品なのですけれど、
 どうもこれらを見る目は疑問符の形になってしまったりするわけです。

 それだけに、展覧会の最後の方に展示されていた風刺画こそが
 一番印象に残ったものと言えるかもしれません。

 当時の貴族の女性が、ばかばかしい程に高く髪を結い上げている様、
 (もちろん、何かしら詰めものをしなくては、あんなコーンヘッドにはならないわけですが)
 さらに外出にあたっては、その高く伸び上がった髪を、従者が後ろから杖で支えている様。
 そして、絵の隅の方では第三階級の子供たちがその様子を見て、
 くすくすと笑いをこらえきれずにいる描写などは
 「まるで裸の王様」ではないかと思えてきたのですね。
 大人は何も言えないけれど、子供は実に正直なわけです。

 ところで、ルイ15世の妻が元ポーランド王の娘と聞いて、
 栄華を誇るフランス・ブルボン王朝の王妃に迎えられるほど
 往年のポーランドは勢いがあったのだなと再確認したのですね。
 なるほど、ウクライナが攻め込まれるのも無理はない ・・・のかも。