今日は『アイアンクロー』という映画を見ました。
なかなか面白い映画でした。
プロレス家族を描く映画ですが、実話に基づく話で、決してスポ根ではありません。
ザックエフロンが、プロレスラーを演じるため、ものすごいゴリマッチョな体になっていましたが、むしろスポーツのマイナス面を描く映画なんです。
俺は子供の頃スポーツができなくて、惨めな思いを味わいました。
小学校のとき、毎週3日は体育の授業だったのですが、つらかった。
週のうちの半分は憂鬱な気持ちで過ごしていました。
それでも真面目に休むことなく、体育の授業に出てはいました。
それが中学になると、サボり始めました。
先生がものすごい怒り方をする先生でそれに反発したからです。
本当にあの当時の先生は感情リテラシーがゼロ。
怒ることでその生徒ができるようになるんだったら、学校なんていらないはずなんです。
今だったらあの人たちは懲戒免職でしょう。
テレビを見ていても、ジャニーズ系のアイドルタレントなんかはみんなスポーツができることを売り物にしていて、男の人でスポーツができなくて、人気アイドルや俳優さんになった人なんて、まずはいないはずです。
俺はいつだって、自分の人生に希望が持てませんでした。
スポーツができない男は、男として半人前。
女の子たちも、理想の男性は「スポーツマン」と答えるのが一般的でした。
だから、今でもその時のトラウマはおさまらないんです。
あの当時の担任の先生は女性だったのですが、「体育なんて、高校までで、大人になったらないんだから」と言ってくれました。
高校に入ってすぐに俺は不登校になりましたが、その時の担任の男の先生は、「人間はパーフェクトじゃないんだから」と言ってくれました。
しかし、なぜ、「人間はパーフェクトでなくていい」んだったら、体育の先生たちはあんなひどい怒り方をするのでしょうか。
「高校までで大人になったら、運動神経なんて関係ない」んだったら、何故若い女の子はスポーツマンをチヤホヤするのでしょうか。
スポーツ問題で悩んだ経験のない人は、こういう問題に対して鈍感なので、俺がいかに苦しかったのか全然理解してくれなかったんです。
映画や漫画も、あの当時はスポーツ根性ものが多く、根性があれば乗り越えられるという話ばかり。
だけど、現実にはそうはいかないんですよ。
俺はいったん心が壊れて、不登校になってしまったため、その後も孤独な日々が延々と続いていきました。
今だったら、体育の先生を摘発することができたのに、今だったら少しはマシだったのに、そんなことばかり考えてしまいます。
でも、今はあんな怒り方をする先生は摘発されるから、社会が成熟してきたんでしょう。
だから俺は、「昔の方が良かった」みたいな言い方をする人は嫌いです。
今の方がいいんです。
昔はバカばかりの日本でした。