今の方がいい | 京都還暦男のシングル暮らし

京都還暦男のシングル暮らし

京都在住歴40年以上。2024年の2月で還暦です。これから終活。日々の出来事を綴りたいと思います。

今日は『アイアンクロー』という映画を見ました。

 

なかなか面白い映画でした。

プロレス家族を描く映画ですが、実話に基づく話で、決してスポ根ではありません。

 

ザックエフロンが、プロレスラーを演じるため、ものすごいゴリマッチョな体になっていましたが、むしろスポーツのマイナス面を描く映画なんです。

 

俺は子供の頃スポーツができなくて、惨めな思いを味わいました。

 

小学校のとき、毎週3日は体育の授業だったのですが、つらかった。

週のうちの半分は憂鬱な気持ちで過ごしていました。

それでも真面目に休むことなく、体育の授業に出てはいました。

 

それが中学になると、サボり始めました。

 

先生がものすごい怒り方をする先生でそれに反発したからです。

 

本当にあの当時の先生は感情リテラシーがゼロ。

怒ることでその生徒ができるようになるんだったら、学校なんていらないはずなんです。

 

今だったらあの人たちは懲戒免職でしょう。

 

テレビを見ていても、ジャニーズ系のアイドルタレントなんかはみんなスポーツができることを売り物にしていて、男の人でスポーツができなくて、人気アイドルや俳優さんになった人なんて、まずはいないはずです。

 

俺はいつだって、自分の人生に希望が持てませんでした。

 

スポーツができない男は、男として半人前。

女の子たちも、理想の男性は「スポーツマン」と答えるのが一般的でした。

 

だから、今でもその時のトラウマはおさまらないんです。

 

あの当時の担任の先生は女性だったのですが、「体育なんて、高校までで、大人になったらないんだから」と言ってくれました。

高校に入ってすぐに俺は不登校になりましたが、その時の担任の男の先生は、「人間はパーフェクトじゃないんだから」と言ってくれました。

 

しかし、なぜ、「人間はパーフェクトでなくていい」んだったら、体育の先生たちはあんなひどい怒り方をするのでしょうか。

「高校までで大人になったら、運動神経なんて関係ない」んだったら、何故若い女の子はスポーツマンをチヤホヤするのでしょうか。

 

スポーツ問題で悩んだ経験のない人は、こういう問題に対して鈍感なので、俺がいかに苦しかったのか全然理解してくれなかったんです。

 

映画や漫画も、あの当時はスポーツ根性ものが多く、根性があれば乗り越えられるという話ばかり。

だけど、現実にはそうはいかないんですよ。

 

俺はいったん心が壊れて、不登校になってしまったため、その後も孤独な日々が延々と続いていきました。

 

今だったら、体育の先生を摘発することができたのに、今だったら少しはマシだったのに、そんなことばかり考えてしまいます。

 

でも、今はあんな怒り方をする先生は摘発されるから、社会が成熟してきたんでしょう。

 

だから俺は、「昔の方が良かった」みたいな言い方をする人は嫌いです。

今の方がいいんです。

 

昔はバカばかりの日本でした。