人生はトマトの味 | 京都還暦男のシングル暮らし

京都還暦男のシングル暮らし

京都在住歴40年以上。2024年の2月で還暦です。これから終活。日々の出来事を綴りたいと思います。

久しぶりにかつての教え子と会いました。

 

彼はSNSで繋がっていて、時々メッセージをくれる子だったのですが、もう30歳過ぎて、最近結婚し、来月から東京に移るので、関西にいる間に一度は会いたいというメッセージが来たのです。

 

今日は彼の結婚祝いも兼ねて、僕が奢ることにしました。

 

場所は高島屋の東洋亭です。

 

東洋亭は有名な昭和レトロなハンバーグのお店。彼は行ったことがないと言っていましたし、確か東京にはないはずなので、関西にいる間に一度は味わっておくべきだと思いました(笑)。

 

何よりも、この店はトマトが丸ごとでる。それが名物です。

最初にトマトとスープ、それからハンバーグ、そしてデザートはプリンを頼みました。

こういう昭和レトロなところって、何故かプリンが出ますよね笑。

 

彼とじっくり思い出話をしました。彼は専門学校で教えていた子なのですが、外交的な子で、野球もやっていて、スポーツマンなので、幸せな人生を歩んでいくだろうなあとは思っていましたが、案の上、ちゃんと結婚もできて、これからの夢もあるみたいでした。

 

彼と楽しく話ししながら、僕はまた若い頃の辛い思い出が湧き上がってきました。

 

僕は子供の頃からスポーツができなかった。

スポーツができない男の子は何かにつけて惨めな思いを味わいます。

それに男性的な活動から除外されることになるので、なかなか友達をつくるのも難しくなっていくのです。

僕がボッチくんになっていったのにはスポーツ問題が大きく絡んでいます。

 

これをいうと、女の子だってスポーツができなくて悩んだことのある人はいると反論されそうですが、女の子の場合は、男の子ほどにはスポーツ能力は要求されないのです。

 

現に映画にしても、女性が主役のスポーツ映画はまだまだ少ない。スポーツ映画に女性が登場する時は大抵は男をサポートする女性として登場します。『さよならゲーム』のスーザンサランドンや『しあわせの隠れ場所』のサンドラブロックを思い出してください。

 

そして、スポーツ問題で子供の頃に引きこもってしまった僕は、60歳前になった今でもトラウマを消化できないで悶々とする瞬間が度々なのです。

 

僕は大人になってからプールに20年ぐらい通っていたので、泳ぎはできます。今は、ボクシングジムに通っています。

 

でも、子供の頃のトラウマは消えない。

 

ただ、その代わり僕は60歳を前にした歳になっても、付き合ってくれる若い教え子がいる。

それは自画自賛するみたいだけど、僕が若い時に悩み抜いたおかげで、若い子の心を理解できる初老になったからなのだとも思うんです。

 

子供の頃にトラウマを受けたことは、良かったような、悪かったような。

中高年になってから苦悩に陥る人はたくさんいるから、早い時にそうなったのは良かった面もあるでしょうけど、僕は子供の頃に失ったものが大き過ぎたのです。

 

そういう苦い悲しみを思い出しながらも、教え子との会話は弾みました(笑)。

人生って、ほろ酸っぱい。まさにトマトの味です。