「冴子が好きだ!世界中の誰よりも冴子のことが大好きだ!!」
「私もえいじのことが好きだよ。もう2度と私の前からいなくならないで」
そう言って口づけをかわす2人の姿を遠目から眺めていたひとみは全てを察した。
「やっぱり菊地くんが好きなのは冴子ただ1人、そして冴子も菊地くんのことが好き……最初からあたしなんてお邪魔虫も同然だったんだ………ほんとバカみたい、報われない恋に夢中になって………そんな恋に浸ってたバカなあたしは子供の頃に憧れた人魚姫そのもの、このままあたしは海の藻屑となって消えるの……………」