ルミと木俣研一の結婚式、相原徹にとっては可愛い妹同然の晴れ舞台なのに心中穏やかじゃない。


「何をこんなに傷ついているんだおれは」


正直、まとわりついてきたルミのことを鬱陶しいと思っていたはずなのに……
彼女の口から別れを告げられたときはそんなに気にしなかったのに、どうしてなのだろう。
そういえば純子のときもそうだった。
別れてから彼女が天野司と交際しはじめてからまともに彼女のことが見られなくなった。
自分がこんなことで苦しんでたなんてなかまの誰も気づいてないし、それでよかったと思ってる。
「相原どうした?」
英治が話しかけてきた。
「ルミと木俣、幸せになってほしいなって」
「そうだな」
あまり干渉してこない英治、だから彼とは親友とも言える仲になったのだと思う。