徹はお気に入りのつまみを作る。

 細かく切ったちくわに、スプーンを使って潰したゆで玉子、わさび・醤油少々、 そしてマヨネーズをぐるりとかけて和えたものを味付海苔で巻いて食べるだけのおつまみ。 もう何度作ったかわからないがこれが病みつきになるのだ。

自慢の酒のあてをみえの前に出すと彼女は早速口の中に入れる。

「何これうまっ。これなら店出せるんじゃない?」

「そうだな。」

徹は笑顔の彼女を見ながら微笑む。