両親の離婚によって住み慣れた京都から母の出身である東京に越してきたあたしだったけど、なかなか東京での生活に馴染めなくて、ともだちと呼べる人間もいない。
そんなあたしの唯一心許せる存在がパトラッシュ
あたしにとっては大切な兄弟
頼れるお兄ちゃん
夕方、川沿いをパトラッシュと散歩するのがあたしのお決まりのスケジュール
だけど、その日は何か違っていた。



同じクラスの菊地英治くん
話したことはないけどあたしとは相容れない陽気な彼。それが第一印象だった。
そんな彼と犬がきっかけで話す機会が増えた。その様子を見てつきあっているのかとウワサになったてあたしはちょっと照れくさくなったけど、菊地くんはそのことについてあまり気にしてないっぽくて、もしかしたらあたしに気があるのかなと思っちゃった。
たけどそれはあたしの思い上がりだと気づいたのはあたしたちが高校生になってから

菊地くんは中川冴子というまさに美少女という言葉が会う彼女ができた。
しかも、結婚まで考えているらしくて、その話を聞いたときあたしはどうすればいいのかわからんなくなっちゃった。

決定的だったのは菊地くんが事故にあって輸血が必要だって言われた時に冴子がとっさに
「私の血を使ってください!私と彼は同じ血液型なんで!」
それを聞いてあたし、敵わないなって思った。
もし、あたしと菊地くんの血液型が同じだとしても、あたしにはとてもそんなこと言えないから。