吉田真梨さんのCDが、到着しました。
ご存じの方は少ないでしょう。
彼女は、1976年、つまり今から32年前にデビューして、
4年余りの芸能活動でした。
私は、シングル「まっ赤な耳たぶ」で彼女の歌が好きになりました。
コブシのきいた歌謡曲、ザ・1977年歌謡曲というようなラインアップですが、
その時、ノリにノッテいる森田公一さん、宇崎竜堂さん、穂口 雄右さんなどの
作品はどれも味わい深い、当時の音です。
80年代中盤を過ぎると、いわゆる打ち込みの演奏が中心になりましたが、
この頃の演奏は、レコード会社の用意したオーケストラという形のものが、
ほとんどで、イントロなど聴いていても楽しいものです。
歌手、ファンだけではなく、演奏した人、宣伝した人、
各スタッフの方がいて世に出た作品。
この吉田真梨さんのCDは店頭で販売のない注文品です。
時が流れても、「あの時の仕事」を忘れていない人たちが購入したのでしょう。
レコード会社によっては、
当時のアーティストの写真を全て廃棄してしまった会社もあります。
それどころか、マスターテープさえ廃棄してしまう会社まで。
ですから私たちが、「作品の子供」を手元におくことは、とても大切です。
永遠というものがあるかどうかは、わかりません。
音楽は、記憶や語り継ぐだけでは、正しく後世には紡がれないでしょう。
懐かしいアルバムが復刻されるのは、嬉しいことです。