少年老い易く学成り難し
一寸の光陰軽んずべからず
未だ覚めず池塘春草(ちとうしゅんそう)の夢
階前の梧葉(ごよう)已(すで)に秋声
幼少より学問を志しながら、そろそろ老いを迎える年齢になっても、未だ大きな成果を果たせずにいる。もはや残り少ない人生だからこそほんの瞬きする刹那ですら、時をおろそかにしてはならないのだ。春の池の堤に萌えはじめた春草ごとき瑞々しい
大志への夢は今も変わらず覚めていないのに、ふと気がつけば、石段の脇に繁る梧桐の葉が秋の訪れでいつしか色づいているように、自分自身が人生の秋というべき初老の時期にさしかかってしまった。あの葉がやがて儚く散ってゆくのと同様、自分もこのまま志を遂げることなく、いずれはこの世を去るばかりなのだろうか。
止めるすべもなく、無情にも時間だけが移ろい、ただ過ぎ去ってゆく・・・。