お墓について  | 瑞霊に倣いて

瑞霊に倣いて

  
  『霊界物語』が一組あれば、これを 種 にしてミロクの世は実現できる。 
                            (出口王仁三郎)  

〔出口王仁三郎聖師への質疑応答(大正15年11月8日)〕

質問「屍体を墓場へ埋葬するのは霊とどういう関係があるのでございませうか。」

聖師「祝詞を奏げてキチンと埋葬すると、そこに霊が来るものであります。何にもしないで放棄した場合には霊はそこには居ないものであります。然し怨恨を残して死んだ霊は容易にその地点を離れないものであります。」

質問「墓石の質が霊に関係をもつという事でありますが、如何なものでございませうか。」

聖師「墓石には御影石が一番良い。神様から御影石という言霊が附けられてあるのだから、御影石の無かった場合は已むをえんから御影石と名を附けて他石を用いてもよい。しかし天然石そのままのものに名を彫りつけて墓碑とすると皆後に無縁になってしまうのは九分まである様です。何処の寺や墓などに行ってみてもよく判ることであります。」

質問「天然石で墓標を造ると無縁になるのはどういう理由でございますか。」

聖師「どういう理由か知らないが、経験上明らかな事実であります。」

質問「墓碑の御影石に黒点の多いのは不可なのでせうか。」

聖師「それはなるべく黒点の少ない方がよろしい。」

質問「墓標は松材でよいのでございますか。」

聖師「木は何でもよろしいが、しかし松はなるべく使わないほうがよろしい。」

質問「墓地を移転する場合には土だけでよいものでございませうか。遺骨を移さねばならないものでありませうか。」

聖師「それは土だけでもよろしい。それも是非そうせねばならぬというのではない。何にもなくてもよいものであります。」

     (「綾(あや)の機(はた) 第78号」(霊界物語輪読会)より)

 

 

・「幽顕問答」(江戸時代の霊界通信)

 

宮崎氏「帰幽せる霊はみな各自の墓所にのみ居るものか」

 

霊「常に鎮まりたるは余のごとく無念を抱きて相果てし輩(やから)か、あるいは最初よりその墓に永く鎮まらんと思い定めたる類にして、その数、いと少なし。多数の霊魂の赴く先は霊の世界のことゆえ言葉にては告げ難し」

 

宮崎氏「墓所に居らざる霊魂はいずこにて供養を受くるか。彼らもその供養の場に訪れるものか」

 

霊「地上にて幾百年も引き続きて行い来たれる祭り事は幽界にてもだいたいそのごとく定まれるものなり。されば勝手に月日を改め、そのことを霊魂に告げずして執行すれば、それがために却って凶事を招くこともあり。

 なぜというに、霊がいつもの期日を思い出し祭りを受けに来るに、すでに済みたるを知り不快に思うが故なり。

 地上にて同時に数カ所にて祭祀を行う時には、霊は数個に分かれてそれぞれの祭場に到り、祭りを受くるものなり。たとえ百カ所にて祭るとも、霊は百個に分かれて百カ所に到るべし。もっとも余のごとき者の霊は一つに凝り固まりて、その自由は得がたし。」

 

         (近藤千雄編「古武士霊は語る 実録 幽顕問答」潮文社より)

 

*すべての霊魂が墓所にとどまっているわけではないようですが、それでも多くの日本人は、墓に先祖の霊が鎮まっていると考えており、ゆえに自分も死後にその墓に鎮まるものという思いがあるようです。確かに霊魂は「お墓」を通じて供養を受けることができるのであり、お墓や、墓参りの伝統は大切にしなければなりません。先祖に感謝し、一族の墓所を大切にお守りすることは日本の美しい伝統であり、これからも継承してゆかねばならないと思います。

 

*墓相学の本によれば、以下のようなことが言われております。

 

・霊は何よりも水を求めている。主食は水で線香やお供えは副食である。よって墓参りのときは墓石に水をたっぷりかける。閼伽水のみならず、祖霊は墓石に彫ってある字に宿るという説もあるので、そこにもちゃんと水をかける。

・生花を供えて、それが枯れて腐ってしまうと祖霊に嫌がられる。むしろ樒(しきび)であれば、水がある限りいつまでも保つのでよい。

・燃え残しの線香は、墓前でも仏前でも仏に嫌がられる。

・生前に自分の墓を建てると自分以外の家族がすぐ入るようになる。墓は霊魂の休まるところで、誰もいない墓はすぐ入る人を呼ぶ。

・見上げるような大きな墓は、人に見下げられる家になる。財産が減り、相続人が絶える。

・自然石、奇形の石の墓は、頭とか足の悪い人が出る。変死、急死、病人が出て、やがて絶家となる。あと長細い石碑、猫足の墓石も凶。

・草むしりをしなくてすむよう、コンクリート張りにすると、霊はひどく苦しむことになる。むしろ草むしりをすればするほど財運がよくなるという(ただし、草も生きものなので、草取りのときは光明真言などを称えるとよい)。

・墓は陰の最たるものであるので、日当たりの良い方が良い。北向きの墓は凶。

・樹木を植えるのは凶。樹木に精気を吸い取られ、家運の衰退、資産の減少となる。

・灯ろうを置くと、霊が位負けして墓に入れないことがある。

 

(参考:浅田墉一「ねごとたわごと往生記」、大阪徳風会「家運とお墓」、竹谷聰進「先祖の祭祀と家庭運」徳風会出版社、竹谷聰進「墓相入門」鷹書房、鹿島大賢「墓と開運」明玄書房、など)

 

*あと、お寺の墓地であれば、まず本堂にお参りして御本尊様を拝み、その功徳を祖霊に回してくださるようお願いするのが本来の回向だそうです。山崎弁栄上人によれば、「亡くなった方への回向によって、その霊が直ちに成仏するのではないが、その回向の功徳によってその回向を受けた霊が、成仏へと歩みやすくなる」ということです。また、結婚を考えている男女は、式を挙げる前に双方の墓参りをして、きちんと先祖の霊たちに結婚のことを報告しておくと、その後の舅や姑など家族や親戚との人間関係が円満になると言われます。