障害児のためのエドガー・ケイシー療法 | 瑞霊に倣いて

瑞霊に倣いて

  
  『霊界物語』が一組あれば、これを 種 にしてミロクの世は実現できる。 
                            (出口王仁三郎)  

・ヒマシ油湿布

 “妻のグラディスが行動過剰の子供にヒマシ油を使ったのは約12年前のことで、その理由は子供が暴れるからではなく。腹に痛みを訴えたためだった。診療室で調べてみたが、虫垂炎も他の症状も見られなかったため、胃の不調を助けてくれるヒマシ油湿布をとりあえず施した。最初この子が来たときは、他の行動過多症の子供と同じく、大変な騒ぎようだったが、腹部にヒマシ油湿布を施してから二ヶ月後に再受診した時には、ジミーは完全に変化していた。彼は普通の子と同じように振る舞い、雑誌のページを破いたりドアや引き出しを開け閉めすることもなくなった。
 私たちが、神経に撹乱のある子供にヒマシ油を使いだしたのは、このとき以来である。湿布は常に沈静させ、癒す効果を与えるようだ。アーニー・ペッシー博士も「微小な脳機能障害」の子供たち16人を扱うのに似たような方法を使った。子供たちは、アーニーが主任医師を務めるカリフォルニア州オークランドのコントラコスタ郡立病院で治療をうけた。うち半数は、腹部ヒマシ油湿布と特別食、ビタミンE、Cおよび総合ビタミン剤の補給を受け、残り半数は5週間の試験期間中は治療を施されなかった。両グループの子供たちは、いずれもこの試験期間の前後にいくつかの方法でテストされた。教師や心理学者とともに、両親も評価に加わった。そんな短い期間では世界をゆるがすような発見はなかったが、治療を受けた8人のうち6人までが回復したのである。報告された結果は興味深い。眠りのパターンが改善され、体重が増し、行動過多症が減じ、肌の色は改善し、記憶もよくなった。子供たちはおとなしくなり、よく話すようになり、視力もあがった。”

 “「ダウン症候群」についての回覧ファイルを借りたあるAREメンバーが、それを応用した一部始終を書き送ってきた。この症状を持って生まれてきた彼女の子に、リーディングに基づいた治療をしてくれる医者はいなかったようだ。そのため、自分で始めなければならなかった。「たとえ、誤ったとしても、何もしないよりは何かをした方がましである」というケイシーの言葉が思い出される。ともかく、この女性は「何か」をした。しかもそれは間違っていなかったのである。以下は彼女の話である。

 「先生は、このファイルがどのように助けになったかをおたずねになりましたが、ご報告させていただきます。私どもの子はダウン症で生後6ケ月間、オリーブ油、ピーナッツ油、ヒマシ油を等量加えたもので、毎晩この子をマッサージし続けました。私たちは今、ケイシー氏の勧めた調整のために、週二回、子供をAREのカイロプラクターのもとに連れて行っております。かなり勇気づけられました。感覚が鋭敏になり、よく反応するようになりました。食欲も排泄も改善されました。体も強くなり、‘75年8月19日の一回目の誕生日には、『手をたたいてごらん』と言うと、パチパチたたくプレゼントをしてくれました。神様の“驚くべきお恵みに感謝しております。」

 脳に損傷を受けた知的障害の子供らに対して与えられた沢山のリーディングの中で、このような子供への手当をする立場にある人は、子供たちを正常に戻したいと思うのであれば、愛情のこもった、祈りのこもった姿勢をとるべきである、子供たちにしてあげるどのようなことにも、忍耐強く、持続力のある、首尾一貫した姿勢で臨むべきである、と指示されている。”

     (ウィリアム・A・マックギャレイ「21世紀の医学」中央アート出版社より)

 

 

・明示法

 

 “次に紹介するのは、肉体的に非常に困難な状態で生まれてきた八歳の聾唖の男の子に与えられたリーディングの一部である。お母さんが子供に湿電池という器具を用いた治療をしている間に明示を与えなさいといって、

 

 「子供は聞くということはない。完全な視力もない。正常な味覚もないし、声も出せないが、私たちは繰り返し与えられる明示に、この魂、この実体、この潜在意識、無意識、超意識は反応するとみている。お母さん、ご自分のことばで語りかけてください。次のような目的で、祈りか明示をやってください。『この子は日々の生活の中でお世話になる方々に対する偉大な奉仕のために働きます。今ここにある無限のエネルギーの御意志に完全に同調しますように』と。こうしてやってください。ではこれで終わる。」(3676-1)

 

 もう一つ、「転生の秘密」の67ページに記されている例である。これは慢性夜尿症で親を困らせている十一歳の少年の話である。この少年が、二歳のときに彼の下に赤ん坊が生まれたが、このときから彼は毎晩寝小便をすることになった。地方検事であったこの子の母親は、心身医学的な治療や精神科学的治療をはじめとするさまざまな治療をこの少年に受けさせたが、効果が上がらなかった。ついに両親はエドガー・ケイシーのことを聞き、リーディングをとった。リーディングでは、子供のカルテの説明と共に治療法が与えられた。そしてその治療法においては、少年が夜眠りに入る前にある明示を与えること、そしてその明示の内容は、肉体的なものではなくて霊的なものでなければならぬと指示された。

 母親はリーディングの指示を実行した。リーディングを受けてから間もなくのある夜、彼女は少年のベッドのそばに坐って、少年が眠りに入るのを待って次の言葉を低い単調な声で言いはじめた。

 「あなたは親切で立派な人です。あなたは多くの人を幸福にするでしょう。あなたはあなたが付き合うすべての人を助けるでしょう。あなたは親切で立派な人です」

 同じ意味のことを、いろいろな言い方で、五分から十分、子供が眠りかけたときに繰り返した。するとその晩九年ぶりで、少年の寝小便のくせはピタリと止んだのだった。母親は数か月間この明示をつづけたが、少年はその間一度も寝小便をしなかった。次第に、週に一度の明示ですむようになり、そしてついにその必要もなくなってしまった。少年は完全に治ったのである。そればかりかその後の少年の成長の報告によれば、『親切で立派な人』 になったのである。

 

 「私たちはここに、明示に快く従う身体をもっている。すべての身体は、普通ではない心を通して、身体の交感神経系を通して、明示に快く従う」(4648-1)”

 

       (福田高規「エドガー・ケイシーの人生を変える健康法」たま出版より)

 

 

  “リーディングは時折、子供が寝入る時に暗示を与えて、さまざまな問題を克服させることを親に勧めましたが、知恵遅れの子供に対してもこれが勧められました。

 

 「その子供が寝入る時に、両親が、つまり父親と母親の二人が一緒になって、この子供に暗示を与えるのである……。あなた方自身の悩みは造り主に預けおき。この成長過程にある子供の内なる神性に届くように暗示を与えることだ。

 

 まず出エジプト記19章5節を読んで、自分自身を準備することから始めよ。そこに語られている言葉は、親たるあなた方一人一人に語られる言葉である。次に、出エジプト記20章を読む。特に最初の18節までに与えられる戒めを熟読することだ。これらの戒めを文字通りに守るだけでなく、霊的な意味において自分自身に適用することだ。

 

 次には申命記30章を読み、そこに語られている戒めを自分に当てはめる。

 

 そうすることで、両親が自らを準備する上で必要な基礎、目的、理想が得られ、子供に対して必要な暗示を与えられるになるだろう。これを実行せよ。」(5022-1)”

 

  (レイチェル・ランネルズ「エドガー・ケイシーが示す愛と結婚の法則」たま出版より) 

 

*「明示法」の注意:決して否定的な言葉や禁止の言葉を使わず、常に積極的、肯定的な言葉で、その子の理想の姿、態度について語りかけること。

 

*自閉症については、リーディングではオステオパシーによる背骨の矯正などを勧めています。ただ、自閉症の子供は身体に触られるのを嫌がる子が多いようなので、その点を注意する必要があります。また、これはケイシー療法ではありませんが、自閉症児の異常行動の主な原因は小麦に含まれるグルテンと牛乳に含まれるカゼインにあり、毎日の食事からパンと牛乳を除去すれば自傷行為をしなくなる、と主張する医師もおられます(私には本当かどうかわかりません)。