・胎教の重要性
“モスコーの城主道貫彦(みちつらひこ)の娘春日姫および南高山の城主大島別の娘八島姫は竜宮城に止り、常世姫の左右の侍女として奉仕することとなり、桃上彦命は聖地ヱルサレムの大宮殿にありて、国祖の大神に奉仕し神務を励み、神政を聞き、下神人にたいし慈愛をほどこし、聖地の神政はふたたび枯木に花の咲きしがごとく隆盛を極めたり。また竜宮城は常世姫の指揮の下に一時は完全に統治されゐたりしに、星移り月更(かは)るにしたがひ、桃上彦命はやや神政に倦怠の気運を萌(きざ)し、自由放埒の所業多く国祖大神の大御心を忘却するにいたり、つひには八王常世彦をはじめ各山各地の神司(かみがみ)らの信望を失墜し、政令おこなはれず、つひに地の高天原の神政を破壊し、ふたたび衰亡の悲境に陥らしめたりける。
前篇に述べたるごとく桃上彦命は御母事足姫(ことたるひめ)の天則を破り、後の夫春永彦と相通じ、その罪悪の血統を享けたる桃上彦なれば、つひにその金箔を剥がし地金を暴露したるもやむを得ざる次第なりといふべし。
これを思へば、人たる者は胎内教育を最も尊重せざるべからず。父母両親の精神行動至正至直なるときに受胎せし生児は、至正至直の人となり、放逸邪慳なるときに宿りたる生児は、また放逸邪慳の性質をもつて生れ、悪逆無道の精神行動を執りたるとき受胎したる子は悪逆無道の精神をもつて生るるものなればなり。
故に子の親たるものは、造次にも顛沛にも神を信じ、君を敬ひ、至誠善道を行はざるべからずと知るべし。”
(「霊界物語 第四巻 霊主体従 卯の巻」『紫陽花』より)
問 ―― 胎教を世の中では漸くやかましく口にしだしましたが、実際必要なものでせうか。
答 ―― 必要やとも、妊娠したら直ぐ妊婦の室は綺麗にして綺麗な絵を掛けて置くと綺麗な児ができる。鬼とか、おかしな絵をその室に貼って置くと、そんなような児ができる。妊娠中に妊婦が火事を見ると本当にアザができる。だから妊娠中には火事を見るなと云うのや。酒を呑むと酒呑みの児ができるし、果実ばかり食べると果物好きの児ができるし亦猿みたような細長い顔の子ができるもんや。そして米をやつと食べておくと丸々とした肥えた子ができる。
問 ―― 私は聖師様の書かれた観音様をいつも見てゐました。
答 ―― 観音さんばかり見てゐると観音さんみた様な顔になる。何しろ妊娠の時くらい感じの強くなる時はない。胎教は一番肝心である。聖人の教え等を聞かすのはよい。悲哀なことを聞くとそんな子ができる。
問 ―― では、妊婦は物語(出口聖師著「霊界物語」)等を沢山拝読するといいですネ。
答 ―― それはいいとも。
(「出口聖師座談会集」『愛児の為めに 昭和七年三月十五日夜』より)
・エドガー・ケイシー・リーディング
“覚えておきなさい。人は、瞑想したり、祈ったり、求めることで、偉大な魂をこの世に招き入れるための環境を作り出しているということを。
なぜなら、妊娠期間には、生まれ来る子供に対して責任を持つ人たちの態度や、子育ての務めを引き受けようとする人たちの姿勢が、彼ら自身にとって、また他の人たちやこの世界にとってすら祝福となり得る偉大な魂を招き入れるかもしれないからだ。
昔からいわれているように、この世に子供をもたらす人々はまことに祝福された人々である。(540-7)”
“子供は何歳くらいから教えたり、しつけを始めるべきだろうか。
妊娠の何か月も前からだ。
その影響力は完全なる賜物の与え主に全く属するものである。(5752-2)”
“ある人たちが述べているように、ハイアラーキー(霊的階層組織)は地球での経験を通して魂が進化向上することを忘れているわけではない。それゆえ、そのような(ハイアラーキーの干渉による)霊的進化が稀だというわけではない。しかし、より自然な霊的成長は、そのような魂をゆだねられた人たちの交流や祈り、献身を通して行われるものである。
なぜなら、これまでも述べてきたように、生まれる機会を求めている実体の側に、ある種の選択があるからだ。この物質世界、物質性の中にあっては、しばしば自らの霊的意義を否定するような仕方で躾けられたり、教え込まれている。
魂がこの世に入ってくるのは霊的成長のためではないだろうか?
ただ単に物や心や肉体の充足のために生まれてくるのだろうか?
道であり、我らの手本であるキリストにあっては、これらの体と心と霊の側面は常に一つのものとして捉えられる。イエスの母は充分にこれらのことを心にとどめ、思いめぐらされたのである。
これが全ての親に対する戒めでないとしたら、他にどのような意味があるだろうか?
成長過程にある子供の感情から発せられる言動についてよくよく熟慮せよ。聖書にあるように、彼らを進ませるべき道に躾けよ。そうすれば大人になって道から外れることはないだろう。(1521-2)”
(レイチェル・ランネルズ「エドガー・ケイシーが示す愛と結婚の法則」たま出版より)