繰り返された検査漏れ、問われる東電と政府の姿勢
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【3月24日 AFP】東北地方太平洋沖地震と津波を
引き金に日本列島が原発危機に陥る11日前の
2月28日、福島第1原子力発電所を操業する東京電力
(Tokyo Electric Power Co. 、TEPCO )は経済産業省
原子力・安全保安院に、運転開始から40年が経過
しているこの原発の1~6号機で計33機器の検査漏れ
があったと報告していた。
不正報告などの過去を持つ東京電力と、原子力産業
に甘いとみられてきた政府に対するいっそうの疑問を
生じさせる出来事だ。
(TBC)
静寂の中央制御室、福島原発
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電源復旧直後に撮影された福島第一原子力発電所
3号機の中央制御室(3月23日)。
わずかだが原子炉内部の危機的状況も解明されてきた。
ウランとプルトニウムを混合したMOX燃料を使用する
3号機は特に警戒を集めている。
万が一にも圧力容器が爆発した場合、ウラン燃料より
も危険性が高いためである。
福島第一は日本で最も古い原発の1つで、1970年代
のいわゆる「第2世代」の原子炉だ。
現在、電源喪失後の冷却に操作や電源を必要としない
「受動的安全システム」を備えた次世代の普及が始ま
ったばかり。
世界中で建設が進むほとんどの原発が第2世代の設計
と考えられ、わずかに中国で建設中の原発4基が受動
的安全システムを採用している。
Photograph from Tokyo Electric Power Company via Kyodo/AP
原発懸念で25大使館が東京離脱、一時閉鎖
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【3月24日 AFP】松本剛明(Takeaki Matsumoto )外相
は23日、東北地方太平洋沖地震による福島第1原子力
発電所の事故をうけ、現在、25の在京大使館が一時
閉鎖していることを明らかにした。
松本外相がAFPにEメールで回答したところによると、
このうち8大使館は大使館機能を東京外もしくは国外に
移管し、17大使館は職員を自宅待機させ、日ごとの
状況に応じて勤務形態を変えているという。
そのうえで、松本外相は、こうした状況でも外務省は
正確な外交情報を入手すべく、各大使館の一時移管
先や自宅待機職員らとも、継続して連絡をとっていくと
説明した。
外務省広報によると、一時閉鎖している在京大使館
は以下のとおり:
アジア: ネパール
欧州: クロアチア、コソボ、スイス、ドイツ、フィンランド
中東: バーレーン
アフリカ: アンゴラ、ガーナ、ケニア、ナイジェリア、
ナミビア、ブルキナファソ、ベナン、ボツワナ、マラウイ、
モーリタニア、モザンビーク、リビア、リベリア、レソト
中南米: エクアドル、グアテマラ、ドミニカ共和国、パナマ
一方、米国務省は前週、都内在住の大使館職員家族
に対し、「自発的な離日」や日本国内他地域への移動を
認めた。(c)AFP
東京都、水問題への取り組み
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神奈川県川崎市にある東京都水道局の長沢浄水場
近くで進められる配管工事。
作業員が歩いているのは水道管の中だ。
東北地方太平洋沖地震と津波が誘発した福島第一原発
事故により、水(H2O)の重要性があらためて認識された。
原子力発電には大量の水利用が不可欠だからだ。
しかし事故以前から、日本は非常に高度な水ろ過技術を
開発し、上下水道の耐震性を強化していた。
クリントン元米大統領のウィリアム・ジェファーソン・クリン
トン財団が立ち上げた「クリントン気候イニシアティブ」は
現在、持続可能な都市プログラムを推し進めている。
その中で、「世界で最も漏水率の低い都市」に東京の名前
が挙がっている。
約1200万人の都民にサービスを提供しているのが東京都
水道局。
クリントン財団によると、同局管内の漏水量は10年前の
年間1億5000万立方メートルから6800万立方メートルまで
半減したという。
東京全体で14日分の給水量、ニューヨーク市なら15日分に
相当する。
東京都では、漏水の確認後すぐに水道管を交換、修復する
取り組みを強化してきた。
鉄や鉛製の老朽管は、耐震性の高いダクタイル鋳鉄管への
交換を積極的に進めている。
また、コンピューター制御による高度な漏水検知システムも
24時間体制で稼働している。
毎年3月22日の国連「世界水の日」。
今年のテーマは「都市の水」。
発展途上国では都市部の人口が急増しており、適切な上下
水道の整備が急務となっている。
現在、世界人口の半分以上が都市部に居住しているが、
一極集中が極端に進んだため、水道整備が間に合わず大きな
問題となっている。
世界の都市人口の25パーセントに当たる約7億9000万人には、
安全・清潔な下水道が行き届いていない。
国連の統計によると、同27パーセントの居住家屋には上水道
が引き込まれていないという。都市部に住みながら、汚染され
た水を違法に調達しなければならない危機的状況だ。
Photograph by Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
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