チョロちゃんが自閉症と診断されて変わったことの一つに
自閉症だから~~してはいけない
或いは
自閉症だから~~しなくてはいけない
という刷り込みによる思い込みを真に受けて(ろくでもない)特別な育児を始めてしまった、ことがあります。
本や関わる専門家や支援者など、みんなが口を揃えて
叱ってはいけません。
否定的な言葉かけをしてはいけません。
(〜〜しますという指示の出し方)
(本人を変えるのではなく)周りが理解しましょう。(周りが理解すべき)
無理をさせてはいけません。
視覚的な支援をしましょう
…等々親の方にこれでもかというくらいの矯正が求められ、これまでの価値観や基準が根底から覆された感が否めません
特別な子、スペシャルニーズな子、だから気をつけて(心して)育てなくちゃいけない…と親に思い込ませる。
大体において幼児期のチョロちゃんは睡眠障害に加えて多動やらパニックやら感覚過敏などがてんこ盛りで、
親や家族にとってとても育て難い子でした。
そして、なぜか「して欲しくないこと」ばかり~つまり叱られるような事ばかり~していたのですが、それに対して
叱ってはいけません
を続けることは苦行でしかありませんでした(泣)
最初に言われた破壊力絶大な
「脳の機能障害だから治りません」
という宣言。
じゃあ、具体的にどこがどういう障害でどうしたらいいのか?
というのには明確な答えはなくて、
本人や周りが困っている事についてどうしたらいいのか?
ということにきちんと答えてくれる人もいなくて
~というか答えられる人がいなくて~
最初に書いたように親の側(本人以外)に
「~~してはいけません」という禁止事項ばかり列挙されて、ちっとも楽しくない子育ての日々でした
わが子は可愛いけれど「頑張らなくてはいけない」というような使命感で関わるのは本来の子育てとは程遠く、これまでの育児を全否定されてしまった感じです。
だけど、みんなそれが一番いい方法だと思い込まされて、右に倣えで従ってもいました。
今となってはとんだ誤学習なのですが…。
という黒歴史がありました。
そんな中で当時、高校生だった長男が、叱らない育て方について
こいつはロクでもない人間になってしまう
と、唯一まともな感覚を持って弟(チョロちゃん)に関わっていました。
時々、的外れに厳し過ぎて余計にパニックを増長させてしまう事もありましたが、あながち間違いではなかったと思っています。
ある時わたしもこの違和感だらけの子育ては親が子に対してする育児でなく、他人がする支援みたいだと気づきました。
なんだかおかしい…
なぜ叱ってはいけないのか?
普通の親子関係ではダメなのか?
ちょっとだけ気にかける必要があってもそんなに他の子と違う関わり方で居心地が悪かったし、これまで育児書の類は一切見ずに育ててきて問題なく成長している上の二人の子ども達の様になって欲しいと思ったし、その為には同じ様に育てなくてはいけないな…と感じました。
それまでは、何かと特別扱いをして、自分自身に矛盾を感じながら無理に型にはめて(合わせて)いましたが、わたし自身がそれを窮屈に感じて本来自分が持っていた筈の親としての勘(感覚)に頼って動物的な嗅覚に従って育てようとシフトチェンジしたのです。
そうしたら育児が楽しくなって文字通りラクになりました。
変な違和感を抱える事なく関わる事がわたしにとってストレスだった変な指示出し
〜〜します!
という他人行儀な声かけや関わり方をやめました。
それからはチョロちゃんを見て育てていけばいいのだとわかって親に窮屈な押し付けをする本の言葉を捨てて、それまで行っていた勉強会や相談会、研修会、講演会に一切行くのをやめました。
自分自身がラクになって楽しい子育てができなければ、子どもが普通に発達する力を邪魔する結果になりかねない。
のです。
そして出会った栗本啓司先生が正に
お母さんを楽にする事が先。
という考えをお持ちで、親の身体が緩んで子育てがし易くなってから子どもの身体を緩める(ラクにする)という流れがあると知ってストンと腑に落ちました。
わたし自身が
お母さんがラクになれないと凸凹育児は楽しくできない。
と身を以て感じていたし、窮屈な子育てが決して楽しいものではない事も本来、我が子と関わる事は楽しい事だという事も知っているからです。
わたしは支援者ではなくて親ですし、チョロちゃんに必要なのも支援者じゃなくて親ですから。
そして困った時、その不足分を補うかたちで知見のある支援者に頼ってアドバイスをもらう。
というスタイル。
特別な子育てを強いられている時は精神的にがんじがらめに追い込まれていて、余裕がなくて心身ともに疲れ果てていましたから、そういうお母さんを見ると切なくなります。
そんな風に頑張らなくても大丈夫だと伝えたい。
もっとラクになって楽しんで欲しい。と…
わたし(達)が育てているのは社会の一員になり得る子(人)
で、一生涯支援が必要な人ではありません。
当時のチョロちゃんしか知らない人は、今のチョロちゃんを見たら驚くでしょう。
他害等があった大変な時期を知っている人は、この成長を一緒に喜んでくれています
子どもはドンドン育っていきます。
12年前のちょうど今頃、チョロちゃんが診断されて海底のドン底の暗闇に落とし込まれたわたしは、あの時のあんなに酷い状況を他のお母さんが味わわなくて済む筈の誤学習からくる辛い時期を少しでも短く〜できれば経験せずに〜済んで欲しいと思っています。
その為に必要な何か(きっかけ)にこのブログがなったら、とっても嬉しいです
凸凹育児を頑張っているお母さんへ
新しい一日が始まりました
今日も一緒に凸凹育児を楽しみましょう