変わる(変化するという)ことは決してマイナスの要素だけではなくて、場合によってはプラスの事もあります。
DSM-5で発達障害が神経発達症に変わってからもうすぐ6年。
医療の現場でも積極的にこのことを伝えて子どもの成長を信じてくれる人もいれば、相変わらず「発達障害は脳機能の障害だから治らない」という言葉を使って成長も発達も促さないという残念な人達もたくさんいます。
順応性と言う意味では年を取っている人よりも、そうでない人の反応がずっと早いのは若い人の方がトレンドに敏感だからでしょうか?
そして若い人達は敏感なだけでなく寛容でもあります。
わたしにはチョロちゃん以外に20代の子どもが二人いますが、特に娘は若い人の感覚を知るのにいい刺激(情報源?)になります(笑)
娘の性格なのか?今どきの若い人の感覚なのか?
物事の変化に敏感なのだけれど、他の人がしている事は取り敢えず認める。(無関心とは違います)
…という寛大さ(?)があります。
わたしの感覚からすると?…と思う事でも柔軟に吸収します。
誰かが自分の意思で決めてしている事に、文句を言わない。
だから、自分の自己決定権や意思も尊重して欲しい。
これってとっても当たり前の事なのですが、意外と周りの変化を受け入れるのが苦手な人は多いのではないかな?と思います。
…でこういう感覚というか順応性の良さというのは、何も物理的な若さに限ったことではなく感覚とか思考の若さも関係するのだと思うのです。
これは凸凹育児をしている(過去にしていたではなく現在進行形)の親には大切な感覚だと思います。
なぜなら、今回のDSM-5の発表で診断基準が(大きく)変わった内容を受けてどういう反応をするか?というのは、とってもとっても大切な事だからです。
例えば、これまでAという方法が良いと信じてずっとAを行っていた人がいて、新しく信用できる情報としてBの方がAよりも安易な方法でしかもずっと効果的だとわかった時にどうするか?
あくまでも最初の決定事項に拘ってAを選択し続けるのか?
或いは、信頼できる新しい情報であるBを選んで転換するのか?
その決定が自分の意思によるのなら、他者が文句を言う筋合いのものではありません。
チョロちゃんが自閉症スペクトラム(広汎性発達障害)と言われた10年と少し前、ドクターから「治らない」と宣言されたわたしはとても落ち込んで辛い日々でした。
それはとっても長い期間で最初の数ヶ月は何をしていても(不意に想いがそこに行って)泣いてばかりいたし、数年間はおかしかったと思います。
もちろん受容なんてできていなかったです。
だけど、チョロちゃんはそんな事はお構いなしに、相変わらず夜は寝ないし、いなくなったり、パニックになったり…で相変わらず大変な育児はしていましたから、正に泣きっ面に蜂。
心も身体もヘトヘトで常にフラフラ状態でした。
だけど、その内に自己治療(?)で聴覚過敏を治し(笑)、成長に伴って身体が育ち就学頃には睡眠障害も治って、小学生になってからは嗅覚や触覚過敏も治り…という様にチョロちゃんなりの順番で芋づる式にどんどん治っていきました。
そうなるとわたしの方も随分とラクになって、頑張る力が戻ってきて、それまでとは違った観点でチョロちゃんの事を捉え(見)られるようになりました。
聴覚過敏はどうやって自己治療したのか?とか、それが治ると次はこれ!といった感じで、チョロちゃん自身が自分の本能の赴くまま(勝手)に身体を動かして(好きなように)行動して自分で治していったのです。
それまで専門家が口にしていたのは
治りません!
という(講演会、勉強会、研修会の)話ばかりで、前向きになるというよりは、それまでのおさらいという感じの話でした。
同様に当事者の話を聞きに行っても
「自分は子どもの頃からこんなに大変でした」
「今もこんなに大変です」
という話が殆どでしたから、前向きになれる要素が皆無でした。
こんな話ばかり聞いていたから、
5年後、10年後のチョロちゃんは果たしてどうなるのだろう?
と不安はつのるばかりでした。
診断直後の幼児期はもっともっと不安で小学校はどこに行くのかな?とかその先は…?という悩みばかりが先行していましたが、就学前後から感覚過敏がどんどん治っていって、中学生になった今は来年の受験に備えてアレコレ考えられるほどまでに成長しています。
発達に凸凹があったって子どもは当然成長するし、そうなると親であるわたし自身も立ち止まったままではいきませんから、チョロちゃんと一緒に成長していきます(笑)
だから、つぶやき方面で相変わらず「治らない」とか何とか言っている人達がいても、時代の流れについていけない人達の戯言だと思えるのです。
偉い先生が治らないと言ったって、それはその先生が治せないか治す手立てを持ってい(知ら)ないだけで、今のチョロちゃんは薬やサプリで対処しなくてもちゃんと寝られるようになったし、イヤマフも全然必要ないし、道を歩く時に生垣があっても葉っぱがあっても落ち葉があっても歩けるようになっているのです。
給食だって好きではないけれど(笑)食べています。
こんな風に確実に育っている我が子を見て、喜ぶのは親として当然の事でしょう。
こういうことにエビデンスなんか全く意味を成さないし、そんなものがなくっても目の前の我が子がちゃんと育っているのが何よりの証拠です。
例え一万人が治っていないと言い張っても、我が子も他の子ども達も成長して治っているのです
最近始めたTwitterでは、現在進行形の凸凹育児をしているお母さんで
花風社の本をきっかけに子どもが治った。
という方々の経験も知る事ができました。
だから、これからも「神経発達症は治る」と発信し続けていきます。
だってこれは発達し続ける子どもを育てている育児ブログなんですから