アンパンマンを好きな子どもは多いと思います。
チョロちゃんもその一人です。
原作者のやなせたかしさんは、「手のひらを太陽に」の作詞もされています。
そのやなせさんがインタビューに答えてこう言われていたそうです。
「アンパンマン」を創作する際の僕の強い動機が、「正義とはなにか」ということです。正義とは実は簡単なことなのです。困っている人を助けること。ひもじい思いをしている人に、パンの一切れを差し出す行為を「正義」と呼ぶのです。なにも相手の国にミサイルを撃ち込んだり、国家を転覆させようと大きなことを企てる必要はありません。……困っている人、飢えている人に食べ物を差し出す行為は、立場が変わっても国が違っても「正しいこと」には変わりません。絶対的な正義なのです。
正義って相手を倒すことじゃないんですよ。
アンパンマンもバイキンマンを殺したりしないでしょ。だってバイキンマンにはバイキンマンなりの正義を持っているかも知れないから。
それに正義って、普通の人が行うものなんです。…普通の人が目の前で溺れる子どもを見て思わず助けるために河に飛び込んでしまうような行為をいうのです。ただし普通の人なので、助けに行って自分が代わりに溺れ死んでしまうかも知れない。それでも助けざるを得ない。
つまり、正義を行う人は自分が傷つくことも覚悟しなくてはいけない。今で喩えると、原発事故に防護服を着て立ち向かっている人々がいます。自分たちが被爆する恐れがあるのに、事故をなんとかしなくてはという想いで放射能が満ちた施設に向かっていく。あれをもって、「正義」というのです。怪獣を倒すスーパーヒーローではなく、怪獣との闘いで壊された街を復元しようと立ちあがる普通の人々がヒーローであり、正義なのです。
この記事を読んで、涙が出そうになりました。
アンパンマンが強くて優しい理由がここにあるのですね…。
そして、子ども達がアンパンマンを愛して止まない理由も…。
アンパンマンはお腹をすかせて泣いている子に、自分の顔をちぎって食べさせます。
それで、自分の力が減ってしまっても、「心が温かくなる」…って、言う台詞を聞いた記憶があります。
これからも、アンパンマンは子ども達にとって正義の味方
ずっとずっと、ヒーローなんだと思います。