栄光への5000キロ | ほぼ週刊チョロQ通信

栄光への5000キロ


ほぼ週刊チョロQ通信-栄光への5000キロ


 この映画もNHKBSプレミアムで放送されたものを録画、海外配給用編集版。

 石原裕次郎という役者をあまり好きではないので、最初は録画するつもりはなかったのだが、まあ珍しい自動車映画だし・・・という消極的な理由で録画。


 冒頭はモナコラリーのシーン。

 落石だか雪の塊だかに乗り上げて大クラッシュ、主人公は瀕死の重傷を負う。フーン、ラリー映画なんだ、5000キロってくらいだからな。

 ところが日本に帰ってきて主人公が乗るのが日産のR381。しかもテストの舞台は日産の旧村山工場と思われるオーバルコースだ。

 そして舞台は富士スピードウェイへ。

 相手チームの一台が主人公のマシンを一周待って前に出て、露骨な蛇行運転をしてブロックし、その隙に本命のチームメイトが主人公のマシンを抜き去り優勝・・・・・・・・・・というストーリーには頭が痛いが、まあ今作ったってこんな感じのストーリーになるんだと思う。レース関係者にとってはフジヤマゲイシャぐらいの違和感がある。

 さて富士の日本グランプリで見事2位に入った主人公の次なる舞台はサファリラリー・・・・というフジヤマゲイシャ的な目茶苦茶な・・・・・とここまで書いて思ったのだが、昔のドライバーってレースやりながらラリーに出たりしてたのかな?そういえば星野さんもラリーカーのテストをやったことがあるって言ってたし、マツダ系の寺田陽二郎や片山さんなんかもラリーに出たことがあるって、何かで読んだことがある。

 しかし少なくとも、海外の一流ドライバーはそんなことはしていないはず、だってレースとラリーじゃ車の走らせ方が全く違うから。


 まさに産業遺産的な映画である。

 日産村山工場と思われるテストコース。富士スピードウェイ旧コース、特に30度バンクは様々な角度からいやというほど見ることが出来る。チェッカーの瞬間には取り壊されたガラス張りのコントロールタワーも。


 石原裕次郎は、映画は映画館で見るものという信念を持っていたそうで、これまで石原プロの制作した映画はビデオ化、DVD化されていない、テレビでの放映もかなり珍しいことらしい。お宝の一枚、録ってて良かった。