今日のコラム❗️
【さようならハロウィーン】(加筆再掲載・初出2015年)
今日はハロウィン、いや、正確にはハロウィーンだ。
歯ブラシのビトイーンのことをビトインとは言わないので、ここでは正式にハロウィーンと言わせてもらう。
しかし、このハロウィーン。
いつ頃からこんなにも盛り上がってきたのだろうか。
もちろん、海外では昔から行われている伝統行事の一つであるわけだが、そもそもは古代ケルト人を起源とする秋の収穫祭のことである。
つまり、ヤマザキ春のパン祭りのようなものだ。
うん、違う。
シールを集めてもジャック・オー・ランタンはもらえない。
僕が子供の頃にはこの国にハロウィーンはなかった。
それはたまに洋画の中に出てきたり、もっと言うなら、1978年に公開されたジョン・カーペンター監督のめちゃくちゃ怖いホラー映画『ハロウィン』を観てビビってるくらいで、ましてやイベントとしてのパーティーなんかは存在していなかったと思う。
ところが、今は猫も杓子もFacebookも、皆ハロウィーンである。
というか、コスプレ大会である。
そして、僕は何が解せないかというと、ハロウィーンでゾンビを扱うことだ。
ハロウィーンには、先にも書いたとおり、春のパン祭り、いや、秋の収穫祭という意味合いと同時に、悪霊などを追い払う宗教的な意味合いがある。
つまり、そこでは幽霊、もしくはお化けでなくてはならない。
というと、「え〜、ゾンビだってお化けじゃん」と言われるかもしれない。
そこで、ハッキリと言わせてもらうが、ゾンビ、特にジョージ・A・ロメロ原理主義、又はその系譜からなるゾンビは決して“霊”などではない。
どころか、その逆、ただの“器”であり、ただの“抜け殻”である。
すると、「だから、それお化けじゃん」とも言われそうだが、そうじゃない。
ここではあくまでも霊的なものを“オバケ”と定義させてもらってるから、そういった意味ではゾンビはハロウィーンにふさわしくないのだ。
霊的な概念を入れてしまうと、ゾンビの世界観はたちまち崩壊していまうのだ。
というわけで、そんな目くじら立てて言うほどのことでもないけど、いったい何が言いたいのかというと、「何でもあり」って、いつかつまんなくなっちゃうよってこと。
そもそもお祭りが苦手だし、ひねくれ者のひがみかもしれないけれど、
僕はね、
できれば、誰もがコスプレしていない時に、一人でコスプレしたいのだ。
というか、僕は年中「炬燵の王様」のコスプレだからww
あと、聞くところによると、今年は「地味ハロウィン」なるものが流行っているとのこと。
例えば「大学生」のコスプレとか、「サラリーマン」のコスプレとか…
なんやねん、それ!!
ああ、人間がいちばん怖いってことね。
ちゃんちゃん。
ゾンビ原理主義者
ひとりハロウィーン
チョップ・イチロットン