WRMさんに投稿したものが反映されてたので、要らん情報込みでリライトしてコッチにも。
使用日数は4日。
練習2回、大会2回。
使用時間にして20時間もありませんが、もう十分、ラバー性能や特性は確認できたので、結論出ました。
圧倒的に継続使用です🤗
既に2枚ストックしてます🤗🤗
【レビュー対象】
バーティカル20 (VERTICAL20)/特薄(0.3mm~0.6mm)/STIGA/黒
【使用動機・目的】
一番心動いたキッカケは、「張本選手と全日本で激競りした、国内最強カットマンの御内選手が現在使用しているラバーだと聞いたから」というかなり不純なモノです🤗
御内選手コメントでは、
■低弾性で非常にゆっくりカットが飛ぶ
■安定する
という触れ込みでした。同時に、
■遅いカットは持ち上げるのにパワーが必要
■カットが遅ければこちらの時間的余裕もあって次のボールも拾いやすい
というコメントもあり、そりゃおっしゃる通りやわ…と感じました。
実際、僕自身がカットマンとして上達するには、もう少し守備寄りで行くべきだと思っていたところ。
違うラバーを試すにはちょうど良いなと思いました。
No.1は6年以上使い続けているラバーで、性能も高くてバランスも良く…性能面に何も不満はありませんでしたが、唯一ちょっと高いというところがネックでした。笑
より低弾性であるなら、別のものを試すのも良いだろう…とも思い、今回の購入に至りました。(安いし)
スポンジ硬度で20と55とがあるのですが、御内選手リスペクトの僕はもちろん20を選択です🤗
【使用環境】
ラケット: ビオンセロ (特注グリップ/ニッタク)
F面: ラクザXソフト (MAX/ヤサカ)
B面: バーティカル20 (特薄/STIGA)
全重量:164g
【ラバー重量】 貼付時重量20g
直前のNo.1(0.6mm)の重量は26g
貼付時重量はモノにより22g~26gぐらいの幅がありましたが、
バーティカル20特薄はさらにその幅を下回る20g
1枚目なので、外れ値の個体を引いてしまったのかは分かりませんが、一気に軽くなってしまったため、最初は重量にかなり違和感があり、不安でした。
【パッケージやら粒形状やら】
↑パッケージです。
↑シート面
↑スポンジ面
↑左がバーティカルで、右がNo.1です。
↑参考。左がフェイントロング3で、右がNo.1です。
No.1と比べて、粒密度は同じぐらいですが直径が少しだけバーティカル20の方が太い気がします。(注:測ってません😇)
スポンジ硬度はバーティカル20という名称があらわす通り20度らしいです。ヨーロッパ硬度っぽいですし、そもそもスポンジが極めて薄いので参考程度ですが、フェイントロング3やNo.1と同程度の硬度か、それを下回るぐらいの(柔らかい)硬度だと思います。
粒の表面には網目あり。触ると引っ掛かりが良さそうです。
スポンジ同様、粒もかなり柔らかく、倒れやすいです。
粒の柔らかさは、敢えて固めに設計されているフェイントロング3とは比べ物にならないですし、No.1と比べてももう少し柔らかいです。
柔らかいということは物質的に密度が小さいものが多いので、まぁ重量が軽くなるのも納得かも…です。
【打球感】
めっちゃ柔らかいです。触り心地のまんまです。
打球時、少し掌の中で籠る感覚があります。
僕はこの籠る感じの打球感、掌に直接インパクトが伝わってくる感じで、コントロールしやすく感じて好きです。
【球持ち】
非常に球持ちが良いです。
ロング3と比べたら圧倒的に、
No.1と比べてももう少しだけ球持ちが良いですね。
おそらく粒もスポンジも柔らかいからだと思います。
僕はNo.1の使用歴が長いため、全く違和感はありませんでしたが、ロング3のような粒の固いラバーを使用している人がいきなり乗り換えようとすると、最初はかなり違和感が大きいだろうと思います。
この球持ちの良さは、強インパクトはもちろん、弱インパクト時も感じます。
【弾み】
ロング3やNo.1より、さらに低弾性です。
弱い球に対しても、強打に対しても同様の低弾性で、想定外のあらぬ方向にぶっ飛んでいく…という感覚にはなりません。
最初は球足が短くなりがちでしたが、すぐ慣れました。
【カット】
■対強ドライブ・ループドライブ
ブチ切れます。
全く問題ないです。
これで切れん人は自分の腕を疑うべきです。
No.1と同じか、それ以上に切れます。
おそらく、低弾性なので思いっきり切りにいけるからですね。
元々No.1を使い続けていたので反転効果が高いものに慣れてましたが、反転効果の性能面では同等の感覚です。
+低弾性による自力回転でさらに上乗せってイメージですね。
■対乗せ打ち、ナックル系
切れます。
もちろん自分から切る技量は必要ですが、No.1よりもやり易く感じます。
粒・スポンジともに柔らかいからでしょうね。
非常に自在性が高いです。
■安定感
バカ高いです。
安定感が売りのロング3より安定するんじゃないでしょうか?
ロング3よりさらに低弾性ですし、柔らかいのでコントロール性能も非常に高いです。
特筆すべきは、大きく動かされて体勢が少し崩れている時の、ほぼ前腕だけでスイングする咄嗟のバックカットです。
通常ならインパクトの強さを確保できず、特にプラボールになってからはコントロールが非常に難しくなってしまいましたが、バーティカル20はその柔らかさのお陰か、めちゃくちゃコントロールしやすいです。
この咄嗟のバックカットで1本粘れる(しかも低弾性で質の良いカットが遅く飛ぶ)というのは、非常に大きな利点です。
これが入るか入らないかで勝負所の点数や、試合の流れを変える1本になったりします。
この点で、乗換後すぐに用具への信頼度が非常に高まりました。
■ナックルカット
僕の技量では、切れたボールに対してナックルカットは出ません😇
てか、粒高でブチ切れのループに対してナックルカット出せる人ってプロでもいるんでしょうか😇?やっぱ出せるんかな…😇?
回転が弱くスピードも遅いボールに対してはナックルを出せます。まぁ乗せて入れたらいいだけなので当然ですね…。
■弾道
極めてイメージ通り、コントロールしやすい粒高と共通したふっつーーーの弾道です。(僕が弾道音痴なのでよく分かってない説があります)
低弾性な分、ゆっくり山なりに飛ばすことも可能ですし、インパクトを強く厚く当てれば突き刺す系のカットも可能です。
自在性がウリだと思います。
【ツッツキ】
■対下回転
ちゃんと切れます。
さらに、ナックルもしっかり出せます。
自在性が非常に高いです。
ただしナックルに関しては、最初ちょっと慣れが必要でした。
粒が柔らか過ぎてすぐ倒れてしまい、粒を立てて押し出そうとしてもちょっとかかってしまい、ドナックルにするのが難しかったです。
しかしこれは慣れの問題で、元々感覚がある人ならちょっと使えばすぐできるようになると思います。
■対ナックル
No.1より自分から切りやすいです。
No.1だと、ナックルに対してしっかり切るにはかなりのスイングスピードが必要で、オーバーミスが怖かったのですが、バーティカル20は低弾性に任せて思い切って振ることができ、切りやすく感じます。
自分から切ることについては、ロング3の方が自在性が高くやり易いと思いますが、それでも非常に切りやすい部類の粒高だと思います。
【ブロック】
なんでもできるラバーです。
No.1を使った時の感想と一緒です。
上回転で返すこともできるし、プッシュ性やいわゆる粒高っぽいキショイ系のナックルブロックもできます。
ただただ「低弾性になったNo.1」という感覚です。
最初は弾まない分、ネットミスがありましたがすぐに慣れました。
カットマンだけでなく、前陣攻守型の人にも使えるラバーなんではないかなと思います。
アタック8のようないわゆる「変化形表ラバー」と汎用性の高い「粒高」の中間的な使いやすさで、僕は粒高に自在性を求めているので、ここはドハマりします。
球持ちが良いため、コントロールしやすいです。
カット性ブロックもできます。ペン粒が本職の人で、守備重視の人ならアリなんでは無いでしょうか。
【バックプッシュ、バックハンド強打】
非常にやりやすいです。
粒が柔らかいので、球を持って入れにいくことができます。
副次的効果ですが、粒高の中でも軽い方なので、ラケット重量が軽くなってその点もやり易さに繋がります。
ボールコントロールが容易です。
これで入らない、コントロールできないとなれば、それはもう腕の問題です。
粒を立てる、立てないの使い分けも既に感覚があるなら、普通にできると思います。
低弾性なので自分からそこまでの威力は出せませんが、相手のボールの威力を借りれば、なかなか良いプッシュ性カウンターブロックが出ますし、表より球がキショイので、かなりのやり辛さだと思います。
よっぽど全国で勝ち上がるような人でない限り、ほとんどの人に効きます。
戦術幅が広がるラバーだと思います。
【ストップ】
低弾性でコントロールの良いラバー。
そして粒高なので回転の影響も少ない。
そのため、粒高の中では間違いなく非常にやり易い方だと思います。
【サーブ、ドライブ】
バックサーブで使ってみました。笑
全力で回転かけにいってフォア側に出すと、ちょうど2バウンドするぐらいの球足になります。
フォームに反して回転はかかってないです。笑
試合の流れを変えるのに使ってみるのはアリかもなぁと思います。
ドライブも試してみました。
おそらく粒高の中ではかかる方だと思いますが、低弾性過ぎてそもそも入れるのが難しいです。
あまりこのラバーを選択する人で求めている人はいないだろうと思います。笑
【ロング3、No.1との比較総括】
いずれも6年超使ってましたので簡単にまとめます。
ロング3は超極薄、No.1は0.6mmで考えてください。
■弾み No.1 > ロング3 > バーティカル20
バーティカル20の低弾性は明らかです。
No.1は自在性・コントロール系をウリにする粒高の中では弾む方ですが、十分低弾性な部類です。
■対ループの切れ味 バーティカル20 ≧ No.1 >> ロング3
反転効果が高く低弾性な分、自分から切りにいけるのでバーティカルに軍配が上がります。さらにおっそいカットになるので、相手としてはボールの勢いを利用することができず、同じぐらいの回転量でも重たいカットになってます。
■対ナックルの切れ味 ロング3 ≧ バーティカル20 > No.1
特にナックルに対する自在性部分ではロング3に軍配が上がりますが、それでも非常に高いバランスで自分から切りにいくことが可能です。
■対下回転への切れ味 ロング3 = バーティカル20 ≧ No.1
最高ランクだと思います。
■カットの安定性 バーティカル20 > ロング3 > No.1
低弾性起因で、明らかにバーティカル20の方が安定します。
ロング3超えの感があります。
No.1自体も非常に安定していますが、コントロール系粒高の中でも随一だと思われます。
■ツッツキの安定性 バーティカル20 ≧ ロング3 ≧(=) No.1
これはひとえに低弾性起因です。
■ブロック、プッシュ、バックハンド強打の安定感
バーティカル20 > No.1 >> ロング3
異常になんでもやり易いNo.1より低弾性で、かつやり易さが同等レベルなので、安定感で言えばバーティカル20が上回ります。
(名誉のために言うと、ロング3も色々できるラバーなんですが…)
球の威力の総合点で言えば、3つの中ではNo.1が一番かなぁと思います。
【フォア面への影響】
低弾性スポンジの影響を受けてか、フォアの威力が落ちます。笑
僕としてはドライブの威力が落ちても、元々ブチ抜く使い方はしていませんし、むしろ同レベル帯の攻撃型のドライブと差別化できて、取りづらくなるのでイイ感じに作用します。
ただ攻撃を多用する人や、スマッシュではなくドライブを攻撃のメインに据える人にとっては、よろしくない影響かも知れません。
また、軽いラバーである副次的効果として、ラケット重量が軽量化されたので、切替がやり易くなりました。
そのためラケットコントロールがし易いですね。
軽量であるために強打に対してラケットを押される…という感覚は、特に感じることはありません。
【まとめ】
カットマンにとって、全てのコート領域でのバックハンド技術がやりやすく、自在性が高く、安定性のあるラバーだと感じます。
No.1は戦術の幅を広げてくれましたが、選択肢の多さはそのままに、もう少し低弾性になって安定性が増した感覚があります。
まぁ平たく言って、少し弾みを抑えたNo.1です。
個人的にはもっと守備に比重を寄せたかったので、完全に求めていたものと合致しました。
特にやり辛いと感じる技術がなく、全ての技術において安定感が備わっているため、守備重視のオールラウンドプレイヤー向きです。
総合力めっちゃ高いです。そりゃ御内選手も使いますわ!!
カットマンには、攻撃・守備・変化 のうち、守備と変化を重視するプレイヤー向けだと思います。
バック粒の前陣攻守型の人が使うのにもアリだと思います。
自分で切る・切らないの変化をつけられない人だと、性能を引き出し切れないかも知れませんが、粒が柔らかいため、「粒を倒して擦って切る」という基本感覚を身につけるのにも、ちょうど良いラバーかも知れません。
「総合力の高い何でもできる系ラバー」で、似た性能の代表格はロング3とカールp4。
No.1は総合値が一緒かもう少し上だと感じていましたが、値段が高い。笑
No.1と同じ総合値で、低弾性のためにさらに安定感が増したのが、バーティカル20というイメージです。
用具沼にハマってしまい、すぐラバーのせいにしたくなって別ラバーに手を出したくなる人には、ぜひ1回使ってみて欲しいラバーです。安いし。
「これで入らんかったら俺が下手なせいやわ…」
ということを強く体感できるラバーです。
これ使ってて自分のミスを用具のせいにできません。笑
値段も定番系粒高ラバーと同価格帯で非常に安いため、まごう事なき神ラバーです。。。