【戦術】格上に勝つために必要な考え方・戦い方 | 働くカットマンのチラ裏卓球ブログ

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 このテーマで2回ほど書いています。

 先日の奈良レイティングで、当日レート最上位の先輩(全日本などの経験者さんです)から、非常に刺さるアドバイスをいただけたので、その内容を自分なりに咀嚼しつつ、これまでの考え方を再整理しました。

 

 プチ休止期間後の自分に向けての備忘録として、あとここ覗きに来られる稀少な方向けにも、以下ツラツラと書いていきます。

 

 

【そもそも"格上"とは?】

 漠然とした抽象的な言葉なので、人によって多少意味合いが異なるでしょうから、とりあえず僕なりの"格上"の定義を書いておこうと思います。

 

■事前情報や相手の動きを観察する限り、かなり高めに見積もっても勝率が2割以下でありそうな相手。

■勝つためにはいつも通りの自分ではダメそうだ、少なくとも自分のベストパフォーマンスを出さなければ勝てなさそうだ、と感じる相手。

 

 事前の勝率予測、2割という数字に根拠はありませんが、まぁ感覚的にこんなものでは無いでしょうか?

 

 

【逆に"格下"とは?】

 格上の人が格下の人のことをどう思っているか、この後の話の流れのためにも、仮に定義しておこうと思います。

 

■事前情報や相手の動きを観察する限り、控えめに言って勝率が8割以上はありそうな相手。

■自分が大きなリスクを負うようなプレイを積極的にしなくても、手堅く勝てそうな相手。

 

 おおよそ、格上と真逆の定義です。

 この後の話の流れを分かりやすくするため、"リスク"という単語を使いました。

 

 

【本題:格上相手にどうやって勝つか?】

 いくつか鉄則があると思います。意味合い的に角度を変えただけで共通していることもありますが、気にせず列挙します。

 

 

■鉄則1 全力で1セット目を獲って、3-1か3-0の先行逃げ切りで勝つべし

 

 格上ですから、「心・技・体」のうち、「技・体」は上回られている可能性が大です。

 相手にいつも通りのプレイをされたら、いつも通り負けるのが格上ですから、まずは相手のメンタルをいつも通りでなくさせます。

 そのためには、相手にプレッシャーをかける…つまり、「格下のこいつに負けるかも…」と危機感を抱かせることが必要です。

 

 まず大前提として、絶対勝ってやるという気迫・向かっていく気持ちが必要ですが、気持ちだけでは勝てません。

 誰でも分かる明確な事実で、プレッシャーをかける…つまり1セット目を何が何でも奪取し、相手に負けを意識させる必要があります。

 

 2セット目ではなく、明確にリードを奪うための1セット目です。

 自分の鉄板戦術、引出しを総動員して、様子見する相手より先に11点を奪います。

 

 そうすることで、2セット目以降の相手は弱気になったり、逆にリスクを負うプレイをせざるを得なくなり、ミスが増えたりするかも知れません。そうなると格上食いのチャンスが生まれます。

 

 できれば2セット目も奪取し、2-0にすれば、3セット目を取り返されてもメンタル面では非常に優位です。

 

 格上相手にフルセットにされてしまうとかなり厳しいので、先行逃げ切りで3-0か3-1勝ちを狙います。

 

 

■鉄則2 セット中は常に同点以上を維持すべし

 

 鉄則1の規模が小さくなっただけで、意味合いは一緒です。

 

 セットを奪うには、どこかでリードを奪わなければなりません。

 セットの出足から得点を奪い、同点以上で精神的優位に立ち続けて試合を進めます。

 

 逆に相手にリードを奪われると、相手にとってはプレッシャーがなくなり、ただただ格下相手に余裕のあるプレイをされ、格上らしい横綱相撲を展開されてしまいます。

 

 リードされても、せめて2点差までです。4点差がついてしまうと、かなり精神的な余裕が生まれます。よっぽど相手が手を抜いたり、無茶なプレイ・集中力を欠いたプレイを続けてミスしてくれない限り、挽回が難しくなります。

 

 相手がいつでも得点できると思って余裕のあるセット序盤から集中し、得点を奪いリードを広げます。

 

 その先にセットを奪える可能性が出てきます。

 

 

■鉄則3 いつもより少しリスクを背負うべし

 

 鉄則2をさらにミクロにします。

 リードすれば優位に立てるのは当然だけど、格上相手にどうやって得点するのか?という部分の答えになります。

 

 格上選手は、同格の相手の繋ぎの球より質が高かったり、同格相手なら普段攻められないような自分の繋ぎの球でも攻められる場面があったり、同格相手なら普段ならラリーが終わっているはずのボールでも1球多く返ってきたりと、コース・スピード・回転・返球率などの面で同格選手よりシビアなラリーとなります。

 

 そこで普段と同じような質のプレイをすると、最終的に相手に多く得点されてしまいます。(それが格上です。)

 

 そのような相手からより多く得点するためには、例えば


 普段ならブロックする場面でカウンターしたり、
 普段なら入れるだけのところで、回転量・軸に変化を加えたり、
 普段ならループドライブを打つ場面で強ドライブを打ったり、
 普段ならクロスに打つ場面でストレートやミドルに打ったり、
 普段ならバックを使う場面で頑張ってフォアで回り込んだり…

 

 と、いつもより少しだけリスクを背負い、質の高いプレイを狙います。

 (もちろん、強ドライブよりループドライブの方が相手に効くのであれば、そちらを使用します。)

 

 ここで頑張りすぎると自滅になってしまいますが、相手との実力差が離れているほど、得点するために背負わないといけないリスクは多くなります。

 

 背負うべきリスクの適切なバランスはケースバイケースですが、
 例えば「普段全く練習していないのにフォア前をバックで回り込んでチキータしてみる」などは、得点の期待値があまりに低いので止めておいた方が良いです。

 

・相手に向かっていく気持ちで、

・ある程度感覚を掴んでいる技術の範囲内で、

・普段より質の高いボールを送るよう頑張ることで、

 

 得点できればノってきて勢いも出ますし、相手が弱気になってくれればもっと攻められる場面が増えるかも知れませんし、そこで相手が無理してくれれば向こうのミスにも期待できます。

 

 そうしていつもより少し背伸びしたプレイで得点しながら、相手にプレッシャーをかけ、相手を崩していき、さらに得点を重ねます。

 

 

■鉄則4 本当の勝負所では、素に戻る。自分の地力で得点すべし

 

 鉄則1・2・3はこれまでの自分でも分かっていましたし、よく言われるところですし、感覚的にも理解しやすい部分です。

 

 そしてこの鉄則4が、先輩から頂いたアドバイスです。考え方を含めて、今までの僕には至らない部分だったので、痛烈に刺さりました。

 

 強い人に勝てそうな流れだったのに、惜しかったね、でもいい試合だったよね…でいつも終わってしまう人は、ここが足りません。

 

 この部分の考え方と整理が無いと、

 格上の人相手にいい試合ができたし、負けたけどいっか。

 もう少し頑張ったら勝てそうだった。次こそ勝てるよう頑張ろう!

 で満足してしまい、また次も同じように負け続けます。

 (自戒を込めて。僕がそうです。)

 

 

 先輩の言葉を引用します。

 

●格上相手に勝てそうな流れの時、自分(格下選手)は、トランス状態に入っている。
●そのまま9-3や10-5とかになったなら、その勢いのままやったらいい。多少ミスっても、確率論で得点できると思う。
●でも、競ってきて7-7や8-8…特に9-9や10-10の場面になって、あと1点を取りたいという時、トランス状態が解け、素に戻る。
●それはどうしても「勝ちたい」という自我が出るから。その相手に勝ちたいと強く思っていればいるほど(どうでもいい試合だなんて思っていないなら)、仕方がない。
●素に戻った瞬間に、メンタルがイーブンになる。つまり実力差が元に戻る。(格上と格下の関係になる)
●その状態から格上相手に、最後の1点を取りきるには、素に戻った自分を十分認識して、徹底的に自己分析しておかなければならない。
●素に戻った自分は、その格上相手に何ができるのか、考え抜いた上でそれを実行し、自力(地力)で得点しなければならない。
●これは別に、弱気になって大事に入れにいけという意味ではない。素の自分で決めに行ける球が来て、イケると思ったら、決めに行ったらいい。
●ちゃんと自己分析して考え抜いた上で、トランス状態から素に戻ってしまった自分が実行できる行動であれば良い。
●その自己分析ができていないと、トランス状態でもないのに無理をしてしまって、ミスになる。

●そうやって「こいつは自分を分かっていないな」と相手に見透かされたら、どうせ勝負所じゃミスるだろうと思われ、余裕を持たれる。

 

 ここまでが非常に汎用性の高い部分。

 ここからは、特に僕の場合なら…ということで

 

●じゃあどうやって最後の1点を取るかと言えば、例えば、考え抜いた結果であるなら、スマッシュするでもよい。
●その試合で相手に効いているなら、スマッシュじゃなく、例えばバックツッツキをバックに3回送ってみて、リズムを崩す、でも良い。
(実際に、これはその方から試合中に2度やられています。3回目のバックツッツキの質が高いのに、決めたくなって僕が焦って回り込んで打ちに行き、2度ともミスしました。)
●もちろんカットで粘るでも良い。

●いつもスマッシュ打つところを敢えてループドライブして、相手の待ちとタイミングを外すでも良い。
●とにかくどんな形であれ、リズムを崩して相手から得点できるのであれば良い。

 

 この方は非常に勝負所で強い人で、特に団体戦では本当に取りこぼしが少ない人なんですが、なるほどここまで考えてるんだな~と。。

 

 格上の選手から最後の1点をどうやって取るかは、そこまでの試合内容を振り返って、その場その場で考える必要があると思います。

 しかしその前段階で、「素の状態」の、勝負所の場面で、自分に何ができて、何ができないのか、明確にする必要があるなぁ~と思います。

 

 以上が、格上との戦い方、勝ち方でした。

 

 考え方は一定の結論を得た気がするので、あとは内省と準備ですね。。