WRMさんとこに投稿したレビューが反映されたので、こっちにもリライトして書き残します。
[レビューする商品名]
ラクザXソフト/ヤサカ/赤/MAX
[使用環境]
ラケット:ビオンセロ/ニッタク/特注グリップ
F面:ラクザXソフト/ヤサカ/赤/MAX
B面:No.1/Dr.Neubauer/黒/0.6mm
総重量:176g
[はじめに]
これまで他ラバーを試しつつも、F面には10年近くテナジー05FX/バタフライ/赤/特厚を使用。
お小遣い制の導入に伴い、安価で、かつカット時の弾みが少し落ち着いたほぼテナジー05FXな神ラバーは無いかな~と妄想していました。
ラクザXソフトの前に辿り着いたのはロゼナ。ラリーを続けるだけならいいラバーでしたが、僕が期待していた性能とは違ったため、下調べして辿り着いたのがこれ。
古くはエクステンドHSを使用していた時期もあり、ヤサカの品質は疑っていませんでしたが、テナジーレベルの化け物ラバーはさすがに無いやろぐらいに勝手に思っていました…。
結論、僕にとっての神ラバーを発見したので、05FXからラクザXソフトに乗り換えました。
既に2枚目を貼っていますが、画像はPayPayの20%還元キャンペーンを駆使して大人買いしておいたストックです。あと1ヶ月じゃ使い切れませんが…。
[一言総評]
「少し弾まなくて、少しだけ硬くて、ほんの気持ち程度回転を抑えて、重くしたテナジー05FX」
「かなり回転のかかるシートに変えて、重くしたV>15Limber」
以下、05FXとの比較を中心に記述します。
[外面的スペック]
【ラケット貼り付け時のラバー重量】
テナジー05FX/特厚 →50g
ラクザXソフト/MAX →56g
なお、2枚目は53gでした。個体差が大きいのかも知れません。
ヤサカのMAXはラバー厚の上限を狙いに行っているので、バタフライの特厚より若干厚いと思われます。
【触り心地】
シートを触った感じ、かなりボールをグリップしそうで、摩擦力は相当ありそう、05FX並の回転量が出そうかも…と期待度大。
シート表面は乾燥気味です。
回転をかけた玉突き時点で、ロゼナとは比べ物にならない回転量を実感。
シートの柔らかさはおそらく05FXと同じぐらい。スポンジ硬度の差かな?と思うのですが、やや05FXより硬く感じます。
バタフライ硬度で、05FXは32度。
ラクザXソフトは34~5度ぐらいあるかも、というイメージです。
[攻撃技術全般(ドライブ・スマッシュなど)]
【フォア打ち】
05FXと比較して遜色なし。ラバー硬度で差を感じたのに、打球感では本当に変わりません。
【ドライブ(対 上回転)】
前中陣でのドライブは、05FXとスピード・回転量ともにほぼ遜色なし。
シートでボールをしっかりグリップして飛ばしている感が強いです。
ただしテナジー独特のオートで勝手に回転かかる感覚はあまりなし。
05FXとスイングを変えず、自然にスイングすれば放物線を描いて良いボールが入ります。
後陣で引き合いをすると、05FXより若干ですが弾みが落ち着いているので、特に上級者層は物足りないと感じるかも知れません。が、草の根レベルでは打ち負けることはありません。
【ドライブ(対 下回転)】
性能差が如実に出やすい対下回転。05FXとほぼ遜色なし!
インパクトが弱くなってシートだけで擦っても、ある程度グリップしてくれますし、しっかりインパクトすれば当然持ち上がります。球離れ時にテナジー同様、かなり上方に飛んでくれます。
直前に使用していたラバーがロゼナで慣れてしまっていたのもあり、最初は弾道の違いでオーバーミスを連発するほど。
ドライブでは、後陣に下がらなければ05FXと差を感じることはありません。
もしかしたら、気持ちちょっっっっとだけ回転量が落ちているかも知れませんが、技量やタイミングでどうにでもなる範囲内ですし、それより打球感の好き嫌いの方が優先する程度の差だと感じます。
【スマッシュ・カウンター系技術】
05FXと比べて、変わらず打ちやすくスピードも申し分ないです。
直前のロゼナ慣れ問題で、ロゼナよりは相手ボールの回転の影響を受けやすいことに加え、重量が単純に重くなったので、最初は少し振り遅れることがありましたが、すぐ慣れました。
シートが敏感な方なので、特にカウンタードライブ・スマッシュでは相手方の回転量にシビアになりますが、05FXで慣れている人なら問題ありません。
むしろ05FXよりは微妙に回転に鈍感なので、やり易いと感じるかなと思います。
ラケットまで到達したハードインパクト時には、球が割れそうな「バキャッ!!」という音がします。この音が出た時は、しっかりナックルになった取りづらい球が出るようで、上位層にも有効なことが分かりました。
やわらか系でもラリーを強制終了させられる威力が出る点で、05FXと同等の性能を持っていると感じます。
[守備技術全般(ブロック・ツッツキ・カットなど)]
【ブロック】
05FXとほぼ感覚変わらずブロックできます。
入れることに関してはやややり易いぐらいです。
05FXは勝手に回転がかかるので伸ばすブロックが簡単にできますが、ラクザXソフトは意図的に仕掛けないとメリハリがつかないかな?という気はします。
逆に言えば意図的にメリハリをつけられます。
【ツッツキ】
05FXと遜色なし!むしろやり易いぐらいです。
高めの打球点から刺すツッツキがよくかかります。
もちろん遅れてもネットと同じぐらいの高さでもよくかかりますし、回転量の変化もつけられます。
ツッツキ時は05FXより弾みが抑えられていることを感じやすく、コントロールもしやすいです。
【カット】
非常に好感触。まさに「05FXの弾みを抑えただけで、他の性能はほぼ05FX」を体現した性能です。
カット時の弾みが05FXよりそれなりに抑えられており(とはいえチャイラバや旧世代の高弾性ラバーよりはよっぽど弾みますが)、直前に使用していたロゼナよりは弾むんですが許容範囲内。
コントロール性能・回転性能ともに申し分なし。
またテナジー特有のオートで回転かかる問題が発生しないので、ナックルカットがやりやすく、変化をつけやすいです。
回転最大量はおそらく05FXに軍配が上がりますが、ラクザXソフトでも十分、相手が打ちあぐねてループドライブかツッツキでしか返せないような回転量のカットが出せます。
[サーブ・レシーブ・台上技術]
【サーブ】
05FXと比べれば気持ち回転量が落ちるかも知れませんが、気持ち程度。十分かかります。これで「回転かかりません」は贅沢です。
【フリック】
球を掴んでくれるのでやりやすいですし、スピードも出ます。
05FXよりコントロール性能は優れています。
【ストップ】
05FXよりやり易いです。止まりますし、回転もかけられます。
【チキータ】
できませんごめんなさい。
【B面への影響】
05FXをF面に貼ってた時と比べて、重量以外に特に変化なし。
[おすすめな方]
僕と同じような、カットも攻撃もしたいカットマン。
中級者層や、社会人で現役時よりやや体力が落ちたけど柔らかめのラバーで威力のあるボールを出したいドライブマンのF面。
中級者層以上の柔らかいラバーが好きなドライブマンのB面。
万人受けする良いラバーです。
[まとめ]
バタフライのカタログ数値で言うと…
【05FX】
スピード13
スピン11.5
【ラクザXソフト(ドライブ時)】
スピード12.5
スピン11.0
【ラクザXソフト(カット・台上時)】
スピード11.5
スピン11.2
ぐらいの感じです。数値で言えば劣化版に見えるかも知れませんがテナジーのほぼ半額でこの性能…。
今まで特厚テナジーを持て余していた自分からすれば、なぜこのラバーの存在に今まで気づかんかったのか…と思いました。
共感してもらえる人が少ないと思いますが、最初のイメージは「VICTASのV>15Limberを回転めっちゃかかるようにした版」でした。
打球感やシートのグリップ力がV>15Limberにそっくり。
そして重量がやや重。
回転がかかる分、敏感系ラバーなのでカウンターのしやすさは圧倒的にV>15Limberの方が上ですが、05FXに慣れている人なら気にならない。
やりにくい技術がなく、ひとつひとつのパラメータを見れば上位互換のラバーが確実に存在するものの、非常に高いレベルでバランスの取れた万能ラバー。
05FXじゃあちょっと弾み過ぎなんだけど、弾みを抑えたラバーを選ぶと他の性能も落ちるんだよな…と悩んでいる自分にとってドハマりするラバーでした。
[補足]
冒頭にも記載しましたが、重量は個体差が大きいかも知れません。
寿命は、僕としては大体40時間程度の使用が限度かな?と思いました。1枚目は40時間程度でシート表面の摩擦がかなり落ちてきたことと、真ん中にヤサカっぽく白い線がくっきり入ってきたので、2枚目に変えました。
テナジーは頑張ればもう少し使えますが、そこまで変わらないので、このコスパはすごいと思います。
おそらくまた何年も使い続けるラバーだと思っています。