【用具】 太陽PRO極薄 (銀河) バック面で使ってみた。 | 働くカットマンのチラ裏卓球ブログ

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【現在の使用用具】
ラケット:ビオンセロ (特注グリップ/ニッタク)
F面:ディグニクス09C (特厚/バタフライ)
B面:バーティカル20 (特薄/STIGA)

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 昨年の春頃でしょうか。

 フォア表の方との試合で、軽打とループドライブとそこそこの強打を徹底してバック側に集められ、全面へのストップと合わせて揺さぶられ、浮いたところを広角に打ちぬかれ…

 相手にリスクを背負わせるために揺さぶりのカウンターを試みても、固いブロックでしのがれ、こちらの方がさらにリスクを背負う展開。

 表は超苦手ですが、特に苦手だなと思うやり口を徹底され、辛い負け方をしました。

 まぁ単に相手の方が上だったというだけの話なのですが、

 バック面が粒高じゃなければ、もっと変化つけて展開が変わったかも知れないのに……

 と、用具変更に希望を見出して、血迷っていた頃がありました。笑


 とりあえず粒並に弾まなければ、裏ソフトでも問題ないんじゃなかろうか…

 と、いうことで、そんな裏ソフトは…と探していた時に見つけた、太陽PRO極薄。


 実は試す前から継続使用も考え、同時に2枚購入したのですが、やっぱ用具じゃねーな…と、購入したことの満足感だけで考えが切り替わってしまい、結局ずっとしまいっぱなし。


 こないだの平日休みがとても暇だったため、このまま永遠にしまいっぱなのも勿体無いと思い、スペアラケットに貼って使ってみました。


【レビュー対象】
 太陽PRO 極薄(1.2mm) / 銀河 / 黒
 ※最近発売された 皮付 ではありません。


【使用用具】
 ラケット:ビオンセロST
 フォア:テナジー05FX 中/赤
 バック:太陽PRO 極薄(1.2mm) / 銀河 / 黒
 全重量:183g

【ラバー重量】
 (パッケージ開封後/貼り付け後) 62g/49g

 スペアラケットに貼っていたバック面は、フェイントロング3超極薄で23g
 それに対して、太陽PRO極薄は49g (05FXのトクアツと同じ重量)

 めちゃくちゃ硬いチャイラバですから、かなり重量は上がるかなと思ってましたが…
 重すぎ。笑

 ただ、フォア面をラザントパワーグリップに変えた時は6g重量増えただけで「振りづら!」と思いましたが、今回は結果的にフォア面とバック面の重量バランスがとれたからか、そこまで重量増加や振りづらさを感じることはありませんでした。

 なんなんでしょうね、重さの感じ方は、実重量より重心の位置がどうなるか…に左右されるものなんでしょうか。


【写真】

太陽PRO極薄

 貼付け後。こんなかんじです。

 この写真、違和感を抱きませんか?

 ラケットの右側が欠けているのは、フォアカットやツッツキでぶつけまくって角が崩れてるからです。笑 スペアラケット送りになるものはこんなんばっかです。


 で、違和感の正体。  ロゴ部分を注視してください。
 いやぁ、接着剤乾かしてラバー貼り付ける段になって、あれ、オカシイな…と思ったんですよね。

 これ、ロゴ位置思いっきり左寄りですよね!

 ラバーの中心位置がおかしかったんですよ。
 製造過程での明らかなカッティングミス… いや、ミスの範疇ではないのかも知れません。

 中国基準ならばこの程度のズレ、正常値の範囲なのかも知れません。 

 営業妨害の意図がある訳でも、僕が貼り付けミスったとかでも、なんでもないのですが…
 ちゃんと真ん中で貼り付けて、これです。
 ロゴ位置がラケット中央に来るように貼り付けようとしたら、横幅が足りませんでした。笑

 これが、チャイナクオリティ。

 もう1枚購入していた方は、ロゴ位置は真ん中でしたが…焼き印がやや右肩上がり。

 こういう品質なのにメーカー側が平気で売り出す判断してるところが、チャイラバ使いたくない理由の一つですね。笑

 日本なら自主回収ですわ(゚ω゚;A)


【硬度】
 これぞチャイラバ! カッチカチです。
 ほんの僅かに食い込みを感じることがありますが、基本的に食い込ませるのは至難の業ですね。

 割れたピン球を打ってるかのような打球音。 ただただひたすらに、硬いです。


【粘着っぷり】
 表面はしっとりかつベタベタしてます。
 TSPの粘着シートを3日間ぐらい貼り付けておいて、粘着成分がごっそりラバーに移った後の粘着っぷりを2倍にした…という感じですね。

 伝わりませんね。

 ラバー表面に40cmほど上からピン球を落とすと、2~3バウンド目でピン球がくっつきます。

 まぁなんしか、すっごい強粘着っす。
 

【弾み】
 軽打では、全く弾まん!!!!

 まぁ裏ラバーだと思うから、弾まない…という感想が出てきますが、粒高の代替ラバーとして考えるならば、ロング3よりはやや弾みますね…という程度です。

 でも思っていた以上の低弾性です。

 結構カットに向くんじゃなかろうか…?という期待が。


 しかし弾くように打つと、それなりの鋭さで飛んでいきます。


【球持ち】
 球持ちは無に等しいです。笑

 もちろん、乗せる様に打った時には球持ちを感じることができますが、基本的には擦らなければすぐに球が離れます。食い込まないですからね。

 球離れが良い、という表現が適当でしょうか。


【ドライブ】
 バックドライブはシロートなので、フォアで打ってみました。

 擦ればそれなりに高めの弧線の良いドライブが出ます。
 回転量と比べれば低めの弾道になるため、「回転量のある低いループドライブ」が出ます。相当カウンターし辛いボールになりますね。
 スピードに期待はできませんが、回転量ならテナジー超え?

 インパクトが弱いとやはり回転に敏感なんですが、ちょっとだけインパクト強くして擦ってあげるだけで、回転に対してメチャ強です。

 切れた下回転を持ち上げるのがめちゃくちゃ楽ですね。明らかに簡単に擦り上がります。


 中陣より下がって打つには、飛距離が足らなすぎます。

 できなくはないですが、しんどい思いして中陣以降から打つ必要性を感じません。笑

 中陣以降に下げられて、バック振らざるを得ない場合、攻撃型なら高い打点で弾いちゃった方がいいかも知れませんね。


【スマッシュ】
 割と普通にできます。

 スマッシュぐらいインパクトの強い打法であれば、回転の影響を受けずにしっかりとした球を放てます。

 まぁそんなに速いボールは出ませんが、粒高代替ラバーとして考えるならば、粒高よりはずっと球速が出る上、安定感も上回るため、性能としては十分じゃないでしょうか。

 カウンターはラバーの性能のせいというよりも、普段の自分の使ってるラバー硬度/弾み/重量と違いすぎて上手くいきません(-ω-;)笑

 おそらくこの硬度・重さの水準に慣れてる方なら、カウンターも十分やりやすい範疇だろうことは分かりました。


【ブロック】
 当てるだけブロックでは回転の影響をかなり受けます…が、
 角度調整をしっかりすれば、ものすごくよく止まりますね。通常の裏ラバーとの違いに相手も面食らいます。

 やや上を擦ったり、プッシュ気味にインパクトを強くしてあげると、回転に対して鈍感になり、非常に扱いやすくなります。

 前陣でのカウンターブロックも弾きやすく、総じてブロック性能は高いと思います。
 

【ツッツキ】
 切れますねー!
 擦っとくだけ…というか食い込まないので擦るしかできないんですがw、よーく切れます。

 もともとの強粘着で回転性能が高いからということもありますが、このラバーの低弾性が手伝って思いっきり切れる感じですね。

 当てるだけのナックルツッツキは、例によって回転の影響を受けやすいために感覚を必要とします。
 ちょっと押す等、インパクトを少しだけ強くしてあげると影響度が下がってやりやすくなりますね。

 ただし、カットマン特有の中後陣に下がってのツッツキとなると、ややコントロール性能に難アリです。
 切り下ろすツッツキはいいのですが、打点を低くするツッツキは球持ちが悪いため難しい。

 横を入れて摩擦時間を長くすることでそこを解消できますが、ツッツキの主戦場での扱いづらさは悩ましいです。


【ストップ】
 弾みが非常に抑えられてるので、やりやすいですね。むしろネットミスに注意です。
 感覚のある人が使えば、切るストップもかなりやりやすいかと。


【フリック】
 顕著にやりやすさを感じます!
 フリック程度のインパクトの強さになってくると、球離れの良さを活かすことができ、回転の影響されにくさのメリットが目立ちます。

 テナジーでフリックするのが、まず難しかったんじゃないだろうか…と思ったりもします。

 マシンの定量下回転相手に、05FXと太陽PRO極薄で交互にフリックしてみましたが、太陽PROはかなり角度が適当でも入ります。
 回転軸の方向さえ誤認していなければ、あとはしっかり振っとけば入る印象です。

 うーん、こんなに違いがあるとは。


【サーブ】
 サーブ時には是非使いたい性能です。

 慣れもあって、薄く擦った時だけ見ると05超えとは言いがたいのですが、長いサーブ…特にバックサーブだと、低弾性を活かしてアホみたいに回転をかけることだけに集中してかけることができます。
 この時は05超えですね。

 弾みが少ない分、インパクトを強くしてもオーバーミスしないので、結果として回転に割くエネルギーを大きくできる…といった感じです。

 弾けばロングサーブもそれなりの速さが出ますし、短いサーブはやや上から切り下ろすようなラケット角度でも、上手く擦れば台上に収まり戻ってきます。


【カット】
 とても切れますね。そして、ものすごく、弾みません。

 強く当てた時の抑えやすさは、粒高と同等レベル。
 バックカットでサイドスピンを加えるのもやりやすく、左利きの苦手そうな逆横を加えたカットを左右に打ち分けることができます。

 粒高ではなかなかここまで能動的に回転を加えて変化させることはできませんから、ポジティブ要素ですね。

 ただし、入れに行く時の弱インパクトカットは、球持ちの悪さからコントロールが難しく、また回転の影響を受けて上方に飛び出しやすいため、「低弾性とは言え裏ソフト」という感があります。

 粒高が優れている点というのは、不十分な体勢の時でも回転の影響の受けにくさを活かして安定的に返球できること…ですが、この点において太陽PRO極薄は代替ラバーとは成り得ませんでした。

 もし使うのであれば、この部分を織り込んで考える必要がありますね。


【フォア面への影響】
 フォア側に貼っていたのはテナジー05FX(中)ですが、かなり打球感が硬くなりました。

 食い込みは欲しいけど打球感はしっかりしたものが欲しい…みたいなニーズがあれば、裏側に太陽PRO貼っつけることで満たせるんじゃないでしょうか。


【総評】
 「粒高の代わりに使うつもりで」 使用したため、結論としては「まぁ、バック面はやっぱ粒やな…」となりました。


 能動的に自分から回転の変化を加えられる点、各種台上技術のやりやすさと得点力…等で粒高を上回り、低弾性レベルも粒高と同等だったため、一瞬アリかな~と思いましたが、

 揺さぶられてしんどい時の安定性の面で、粒高が圧倒的優位だったため、完全な上位互換という訳ではありませんでした。

 求めているものの違いですね。


 もともと裏裏のカットマンや、回転系表ソフトを使っていて、もうちょっと回転量が欲しいと思っているカットマンであれば、バック面の使用は、大いに試す価値アリかも知れません。


 攻撃はほぼせず、ひたすら繋いで切り倒し、浮いたら前陣でのみ打つタイプのカットマンの場合、フォア面に使うのも面白いかも知れません。

 本当に全然弾みがないため、めちゃくちゃ切っても大丈夫です。笑


 総じて、確かに触れ込み通り台上技術は非常にやりやすく、回転性能も低弾性との相乗効果によって非常に高いラバーでした。





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