ダブルワーク先の忘年会があった。
私のような在宅ワーカーが集まる年に一度の機会。受注や納品のために出勤する日時がバラバラなので、集まった人たちのほとんどが初めて会う人。正規の社員さんぐらいしか、誰だかわからない。
おまけに会場が横長で、一番西側の席にいた私からは、一番東の方の人はほぼ見えなかった。
そうこうするうちに宴もたけなわ、プレゼント抽選会。
某賞に当たったのが、私の目の前にいる人と一番東端の人。決選抽選をするため、2人が真ん中に寄ってきた。
御多分に漏れず、一番東端の人も知らない人。
ところが、プレゼンターが彼女の名前を読んだとき、その人が初めて社員のKさんであることを知って愕然とした。
ここで名前を耳にしなければ、Kさんであるとは全く分からなかった。知らない在宅ワーカーの一人だと思ったまま忘年会は終わっていた。
会社の中で、最も合う頻度が高く、最も話す機会が多いのがこのKさん。
だけど、お互い、いつもマスクをしており、そういえば彼女の顔下半分を見たのは初めてかもしれない。
その顔下半分が、想像と全く違っていたことに超・超驚いたのだ。
Kさんは、私の友人Tちゃんに物腰がすごく似ている。初めてKさんに会った時、すぐにそう思った。視線、話し方、声、物腰、そして、顔の上半分。どこをとってもまるでTちゃんみたくだった。だから、顔下半分もTちゃん似だと、無意識のうちに決めつけていたに違いない。
だけど実際は、似ても似つかなかった。この顔下半分から、あの声、あの物腰がどうしても結びつかない。
今思い出しても、信じられないほど、Kさんの顔下半分は想像と違っていた。
誰にも決して言えないが、彼女の顔下半分は、彼女に合っていない。私の決めつけであることを差し引いても、あの顔下半分から彼女の物腰はありえない。
正直、彼女に対する見方が私の中で180度変わってしまった。
Kさん、勝手なことを言ってごめんなさい。
これからも頑張りますので、よろしくお願いします。
同じこと 彼女も私に 思ったか
鞠子