ダブルワーク先に納品に行った。

まず最初にすることは、先回納品したものの確認。所定のスペースにチェックを終えた納品物がワーカーの名札クリップをつけて並べてあるので、自分のものを取り、パソコン内のデータを見ながら確認しつつ、ミスや追加訂正部分を次に生かす。

 

納品物の中に、表紙にひときわ大きな文字が書かれているものが目に入った。

書かれていた文言は、

「いたたまれないミスです」

なんだ、これ。つい手に取って見てしまった。

 

どうやら明らかな固有名詞なのに、同音の別語で変換したらしい。それも複数個所あり、かつその別語では全く意味が通らず、かつ参考資料にもその固有名詞が頻発していたようだ(もちろん正しい表記で)。

その間違った固有名詞を見たが、「一般的に知っていて当然」の語だった。

よしんば知らなくても資料を見ればわかるし、この仕事の上ではありえないミスだ、と私も思った。

 

「いたたまれない」という表現に、校正担当者の怒りが伝わってきた。

と同時に、一歩間違ったら、私も同じミスをやらかす可能性だって大アリだとゾッとした。

さっき、「一般的に知っていて当然」と平然と言い放ったが、私だって「私は知らない言葉」だけど、「一般的に知っていて当然」な言葉は大いにあり得る。

それに、資料を読む能力もチェックする能力も、若いころに比べたら確実にダウンしている。

 

それでも、「いたたまれないミスです」などと指摘されようものなら、どんなにショックを受けることか。

 

なんか怖くなってきた。

 

 

 

 

 

 

対価得る その大変さ 思い知る

鞠子

 

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