この前までできていたことができなくなるとか、寝ても疲れが取れないとか、しわやシミ、白髪等々、自分自身の経年劣化をいたるところで感じる毎日だが、このごろ特に、テレビを見ていて、自身が年を取ったことを痛切に感じるときがある。
最初は松坂慶子さんだった。
それから、富田靖子さん。
一番最近は、浅田美代子さんだ。
この方たち、私の中では「若者」でしかなかったのだ。
浅田美代子さんなど、「隣の美代ちゃん」であり、『赤い風船』を口ずさんでいた若い女の子、としかどうしても思えないのに、今や朝ドラで、くらばあ。
実年齢からしたら確かにそのとおりなんだろうけど、どうにも私は認められない。
それだけ私も、年を取ったということを思い知らされる。
かといって、若作りすればいいというものでもない。
松田聖子さんなど、テレビで見るたび痛々しさを感じる。
思いっきり笑ったら、顔が崩れてしまうのではないか。
実際、本物に会ったら、おそらくすごくきれいなんだろうとは思うけど。
いずれにしても、生まれてから今に至るまでより、死ぬまでの時間のほうが短くなったことは確かだ。
人生、もう取り返しがつかず、やり直しも聞かないことがつくづく身に染みる。
あの頃の 母の痛みが 今分かる
鞠子