プールで水中歩行しているとき、なにげに太ももに触り、手のひらでぎゅーっとつかんだ。
ギョッとした。
まるで「硬めのスポンジ」をつかんだみたく。つかんだ分、しぼんで空気が抜けていくみたいな。
何、これ。
右足、左足、どちらもつかんでみたが、同じようにまさしく硬めのスポンジをつかんでいるようなのだ。
水面が激しく波打っているので、足がくっきり見えない。
あわててプールの隅に行き、壁面に片手をついて、目の前の水面ができるだけ動かないような状況にして太ももをつかんでみた。
細かい泡が出るわ出るわ。
ますますぎょっとし、ふくらはぎから順次、上に向かってつかんでみたが、やっぱり手触りはスポンジ、そして泡が出る。
だが、不思議なことに、スポンジ化しているのは足だけで、手はいわゆる「人の肉」(←リアルな言い方だが)。
そして、数回、つかんだり離したりを繰り返したら、足も「人の肉」に戻り、泡も出なくなった。
以来、スポンジ化した足が気になって、スイミングに行くたび水中歩行しながら足をつかむのが習慣になってしまった。
不思議なことに、初めから「人の肉」の日もあれば「スポンジ化している」日もあることを知った。
どうなっている、私の足。
私の体、何かヘン。
(明日に続く)
過呼吸を している日もある 両の足
鞠子