激安をうたう店から、ラインで「七夕クーポン10%引き」が送られてきた。
今、特別ほしいものはないのだが、この店、まるで「宝箱」みたいで、ときどき信じられないくらいいいものに出くわすことがあるのである。
暑いけど、行くことにした。
取りあえず、外に行けるような服を着ていかなければならない(←家の中でどんな格好しとんじゃい、と言われそうだが)。
そこで、捨てるべくポリ袋に入れた、くすんだ緑色のTシャツを着ていくことにした。
色もなんか褪せてるし、何より襟元や袖が伸びちゃっててだらしない。
でも、どうせ捨てるんだから、その前に、一度着てやれ、と思ったのである。
店につき、いろいろ物色。
気に入った形・大きさのリュックを見つけた。
黒・ブルー・カーキの3種類ある。
私は全般的に黒系統が多いのだが、このリュックに限り、ブルーもカーキも素敵なのである。
3つとも交互に持って鏡に映してみた。
うーん、迷うなあ。
…とそこへ、店のスタッフがやってきた。
そして、「黒は強すぎる。ブルーのほうが似合ってます」と断言した。
そうかぁ、たまには変わった色を試してみるか、と人の意見にあっさり感化され、黒とカーキのリュックを元に戻した。
すると、くだんのスタッフ、私にむかって「今の服装、すごく素敵です」と言うではないか!
彼女が言うには、「ワイドパンツの裾にある柄とTシャツの色がマッチしているし、全体のゆるい感じもおしゃれ」だというのだ。
私にとってはごみだったが、彼女はおしゃれだと言ったのだ。
もちろん、「さっきごみ袋から引っ張り出してきた」とは言えなかった。
人によって、感覚はこんなにも違うんや。
当たり前だけど、なんかすごい新鮮だった。
リュックはブルーのを購入した。
ゴミの中 お宝もある あるはずだ
鞠子