夕べ、テレビをつけたら『THE SECOND~漫才トーナメント』なる番組がやっていた。
たまたまつけたとき、ザ・ぼんちが登場する対戦で、相手は金属バットという私の知らないコンビだった。
特段、観るつもりはなかったのだが、つい観てしまった。
金属バットは特に印象に残らなかったが、ザ・ぼんちにはめっちゃ驚いた。
この二人、ゆうに70歳は超えているはずだ。だがその漫才は、若かりし頃と同じパワーだった。
この人たちが全盛期だったころ、私はザ・ぼんちが嫌いだった。特におさむちゃんが、何をしゃべっているか聞き取れない。おまけに声がすごく大きくて、わずらわしいと思っていた。
だが、今となってみれば、この年でこれだけの声が出、これだけ動けることは、感動以外の何物でもない。
そもそも、これだけの芸歴でこういう番組に出ることすら、心身ともに相当タフでなければできないはずだ。
相変わらずわめくようなしゃべり方で、全身パフォーマンスを見せる二人を観ながら、私はどうにも涙が止まらなかった。
笑うより なぜだか泣けた 老いた我
鞠子