とはいえ、職場のパソコン買い換えに便乗し、私もウインドウズ11搭載のパソコンを購入したので、更新手続きなど不必要だ。
だが、今まで使っていた古いパソコンがどうも気になる。
これまでたびたび「11に更新しませんか」というお知らせが届いていた。これが来るということはすなわち、11へのバージョンアップが可能だということだ。ただ、業者さんに見てもらった結果は、「11にしたらもたない」。まあ言われなくても、パソコンのせいなのかソフトバンクエアーのせいなのかわからないが、とにかく動作が異様に遅く、業者さんの言う通りだと思い買い換えたのだ。
新しいパソコンは、とにかくサクサク動く。快適に作業ができる。
古いパソコンは捨ててもよい。
いや、しかし、ちょっと待て。
試しに11に上げてみてはどうか。壊れても構わないんだし。
…ということで、スマホでいろいろ調べつつ、更新に取り組んだ。
まずは初期化してから、と思ったが、初期化したらワードもエクセルも消えてしまうと知り、初期化はあきらめ、可能な限りデータを消した。Zoomやスナップカメラなど、使わないアプリも削除。複数入っていた無料のアンチウイルスソフトも一つを残して削除。そしてデフラグをしたあと、いよいよ更新。
…と書いてしまえばこれだけの話だが、スペックの低いパソコンは、データ削除もアプリ削除もめっちゃ時間がかかるということを初めて知った。当然、更新も激時間がかかる。夜中もつけっぱなしにしなげればならなかった。
なんとも気になるので、夜中、目覚める。
ぼーっと明るい画面が見える。
どうなっているか確認すると、画面上「今〇〇を更新しています」などと出ている。
またうとうとし、次に確認すると「再起動してください」などとなっている。
これでようやく終わりかと思ったが、次、目覚めたときには「あと少しです。電源を切らないでください」などとなっている。
マイクロソフトもやるなあ。
どれだけの文言が準備されているのだろうか。
更新者を飽きさせない仕組みになってるじゃないの。
で、結局、ほぼまる1日かけて、古パソコンもウインドウズ11を搭載した。
したらば以前より、動きが機敏になった。まあ、いろんなものを削除したからだと思うが、これなら買い替えなくてもよかったかもしれないとちらと思った。
だけど、やってみなければわからなかったし、確信がないまま更新作業をするのは危険が大きすぎた。
なにより、新パソコンのサクサクさを一度体験したら、いくら使えてももう古パソコンには戻れない。
次、ウインドウズ12になったらまた買い替えなきゃいけないんだろうか。
こんなの、いたちごっこ。マイクロソフトの思うツボ。
いろんな意味で、複雑な思いばかりつのった更新作業だった。
この箱に 振り回されつつ 朝日見る
鞠子