夜、スイミングに行ったら、帰る直前のYさんに会った。
えらく慌てている。聞けば「布団が干しっぱなしなのよ」と言うではないか。
彼女は、昼過ぎにスイミングに来た。
以来、ほぼ5時間。その間に筋トレやらレッスンやらをこなしたらしい。もともと、大会に出たりする人なので、その練習欲はすさまじい。ほぼ1日、トレーニングしたり、一旦家に帰って出直し、閉館までいることもある。
それはいいのだ。大会に出る、記録を伸ばす、試合に勝つ。そういう目標がある以上、それに向かって条件が許す限り頑張るのは、私的には応援したいくらいだ。もし私が彼女なら、おそらく同じことをする。し続けると思う。
だが、「布団を干しっぱなし」は絶対、あり得ない。
たとえ30分でも、家を空けるなら、布団は取り入れる。
途中で雨が降ってきたら、と思ったら気が気でない。たとえ降水確率ゼロでも、雨雲レーダーに雨雲が全く写ってなくても、私は布団を干しっぱなしにはできない。
もしかしたら、彼女の布団を干した場所は、屋根があるのかもしれないが。
それにしても、だ。
やっぱり私は布団を干しっぱにはできない。
だから私は、大物にはなれない。
…飛躍しすぎか?
でもおそらく、これ、当たっている。
心中に ちっぽけなトゲ 膿み痛む
鞠子