斎藤知事の肩を持つ気はさらさらない。
これほどあれこれ出てくるんだから、何かしら「常識を逸脱した言動」があったのだろうと思う。
自身の命をかけて訴えた職員までいるわけで、全く最悪の状況になってしまっている。
ただ、百条委員会によるアンケート調査で、知事のパワハラ行為を「聞いた」「聞いたことがある」という回答がとても気になるのだ。
「聞いた」「聞いたことがある」というのはつまり、自分で体験した、自分が見たというわけではない。
話す段階で、当然、話は盛りがちになる。聞いたほうも、当然、盛り気味に聞く。これは、伝達する上での「ごく普通」だと思うのだ。
そこに、悪意があったら、なおのこと盛り方が激しくなる。
そうして伝達されていくうちに、話はどんどん大きくなっていってしまう。
今、斎藤知事を取り巻く状況にはそんな側面がありはしないか。
だとしたら、「斎藤知事が悪い」と一方的に決めつけることはできない。
しつこいようだが、斎藤知事の肩を持つ気はさらさらない。
「常軌を逸脱した言動」はやはりあったのだと思わざるを得ない。
ここまできても、知事はやめると言わない。
ここでやめたら、パワハラを認めたことになると思っているのかもしれない。
だが、よしんばパワハラ行為がなかったとしても、ここまで信頼を失ってしまったら、まっとうな公務はできない。
事も県職員も、本来「安全・安心に暮らせるよい県にする」という目的は同じで、そのために一致団結して事に当たるのが本来の姿。今のままだと、それはどうにもできそうにない。
よその県のことながら、この先どうなるのか、気になる。
「常識」は 誰が教えて くれるのか
鞠子