県道を運転中、信号待ちしている間、なにげに左横を見たら、犬さんがとんでもない体勢になっていた。
普通の民家なんだけど、庭の一角、隣家の壁すれすれに木製の犬小屋がおいてあり、犬さんはその「壁と犬小屋の狭いすき間」に、最大限からだを犬小屋のほうに寄せた状態で入り込んでいたのである。
彼(←彼女かもしれないが)が、そんな体勢になっている理由はすぐ分かった。
その狭いすき間だけ、「日が当たらない」のである。つながれた犬さんが動ける範囲は、全て炎天下。
庭と言ったが地面はコンクリート。おそらく、犬さんの肉球では耐えられない。
また、隣家の壁はトタンで、これまた熱くてたまらないに違いない。
だから犬さんは、犬小屋のほうに必死にからだを寄せているのだ。
そんな体勢で、舌を出してハアハア行っている姿は、全く見ていられなかった。
そういえば、今、外につながれている犬って、この辺では見たことがない。
うちの職場のオトコ後輩も、犬(←柴犬)は室内で飼っており、留守番する犬一匹のためにエアコンつけっぱなしだと言っていた。
それを聞いたとき、そんなバカなと思ったが、今やそれが当然なのだ。
そうしないと、犬も命が危ない。
あの犬さん、大丈夫だろうか。
すごく心配になってきた。
近いうちにまた、あの道、通ってみることにする。
高温で 命を落とす 世紀末
鞠子