今、全く創作活動をしていない。
コロナ禍、時間はありあまるほどあったのに、全くできなくなってしまった。
先日も、合唱団の練習に行ったとき、隣の人に「小説はどうやって書くのか」と言われてドキリとした。
そういえば、コロナ禍前はそんな活動をしていたのだ。それすら、頭になかった。
思えば、そんな活動をしていたときは、普通の生活をする中で、あれこれ想像することがいっぱいあった。
仕事で銀行に行けば、窓口の行員を見て、「この人はこういう家庭を持っていて、こういう悩みを抱えていて…」と勝手に想像し、「こんなセリフを言わせたら面白いかも」などとメモしまくっていた。
そういうことを想像しているうちに、こんなストーリー、こんなテーマ、こんな登場人物とだんだん骨格ができていく、そんな感じだった。
今や、そんな想像力、ゼロ。
確かに、物理的に余裕がなくなったことも原因の一つだと思う。
だけどそんなの、大した理由ではない。
主原因は間違いなく、「頭が固くなったこと」だ。
つまり、私の基準でいけば、「完璧にバカになった」。
…そこまで考えが至って、もう、ものすごくショックだった。
それなのに、練習中、先生に突然名指しされ、いきなり「これらの曲に歌詞をつけてきて」と言われた。
もちろん、冗談だし…と思ったが、練習が終った後、また念押しされた。
かつての私なら、あれこれ想像が膨らんだと思うが、今はもう一切、言葉が出てこない。
もう、本当にショック。
大衝撃。
シミやシワより、こちらのほうがショックが大きい。
読むことも 書くこともまた 遠ざかる
鞠子