ステップ台運動ジムに行くには、国道を東進する。
途中、右にカーブする大きな交差点があるのだが、その曲がったすぐに地元では名だたる会社の建物があり、一つ挟んでタンメンのお店がある。
問題はこの「一つ挟んだ」場所。
草が、それも背の高い枯草が生い茂っており、なんとも荒涼たるさまの荒れ地になっている。
荒れているだけならいいのだが、いちお門みたくなものがあって、それがまず「墓石」に見えるのだ。
ここを通るたび、気になっていた。
だが、ここの前で信号待ちする機会(←信号は、うんと先にあるだけなので)など全然なくほとんどなく、分からないままだったのだが、先日、反対車線側ではあるものの、止まる機会を得た。
しげしげと見た(←わき見した)。
枯草に紛れ、やっぱり墓石がいくつも点在している。それも、子どものお墓みたいな小さなの。
いやあ、ここ、やっぱり墓地だったんだ……
この国道ができたとき、立ち退き要請があっただろうし、なかったとしても、隣の会社は場所的には取得したい土地だろう。
地主が売らないのか、あるいは買う方もやっぱり墓地だから二の足を踏んでいるのか。
いずれにしても、もう個々のお墓の持ち主もほかりっぱなしにしているということだ。いや、もう、ここのお墓があることを知っている関係者はいないのかもしれない。
大きな国道のはしにポツンと墓地という異様な光景。
そして、死んだらいずれ、長いスパンで見たらいずれ、「みんなこうなる」感がして、寂しさひとしおの気持ちになった。
土の下 車の轟音 聞いてるか
鞠子