1週間ぐらい前から、左下の奥歯がいけない状況になってきた。
触ると前後左右にぐらぐら揺れる。
そして、噛むと痛い。
とはいえ、この歯は神経を取ってしまってあるし、ほんのちょっと根っこが残っているだけ。そこに「歯」みたいなものがかぶせてある(←いや、正しくは、植えてある、という感じか)。
だから、痛むのは歯ではなく、歯茎のほうだ。
この歯、昨年末に取れてしまった。
慌てて歯科に駆け込んで、再度取りつけてもらったが、その際、余命宣告をされた。
次、取れたら諦めてください、と。
素人考えだが、根っこが耐えられなくなり、作り物の歯が動くようになったことで、作り物の歯の先(←歯茎側)が歯茎にキズをつけてしまったのではなかろうか。
となれば、かぶせ直す(植え直す)ことは、もうできないに違いない。
とうとうその日がやってきたのだ……。
またまた急きょ予約を入れ、歯科にいった。
診た歯科医、曰く「これはむしろ、浮いていると思います」
だからどうするのか。浮いているのと取れそうなのと、何がどう違うのか。
その違いがよく分からないまま、上部を削られ、若干側面側も削られた。
この処置、歯科医曰く「かみ合わせを調整しました」。
うーん、かみ合わせなんか調整したところで、この歯茎の痛みが治まるとは思えない。
食い下がって、素人考えを口にしてみたところ、歯科医曰く、「確かに動きが大きくなってはいますが、今、無理に外すことはよくありません。今日、かみ合わせを調整することで負担を軽減しましたので、これでもやっぱり痛む、あるいは歯茎が腫れるということでしたら、また来てください」。
素人考えは、地味に却下された。
…で、このなんとも効果のなさそな治療の結果は、というと…
劇的に改善した。
食べても全然、痛くない。
うそやろ。どう考えても、信じられない。
まるで、キツネにつままれたようだ。
…ということで、左下奥歯、寿命がしばし永らえた。
幼いころから歯質が弱い・歯並びが悪い・歯が大きいという3重苦を抱えながらも、私の歯は思ったよりしぶといと認識せざるを得なかった。
歯の命 永らえたことに 感謝する
鞠子