朝一番で「内側からのみ開かなくなった運転席側のドア」修理のため、天下のディーラーTに行くことにしていた。
しかし、天下のディーラーTは、9時30分からしか開いていない。
ならばその前に、仕事用で銀行回りをするか、と思った。
しかし、駐車場に止めるたび、「助手席側から出なくてはならない」この不自由さ。
そうだ、そういえば私は普通に車外に出られないんだった。
回る銀行の行数だけ、狭い車内、助手席側に移動しなければならない。
こんな猛暑でなければ、絶対歩いて回るのにとダブルで悔しくてならない。
だが、3行目の銀行の駐車場でハッとした。
なにも助手席側から出なくても、エンジンを切る前に運転席側の窓を全開にし、窓から手を出して外からドアを開ければいいではないか、と。
そしてその後、窓を閉め、エンジンを切ればよい。
…なんでこんな簡単なことに気づかなかったんだろうか。
トリプルで悔しくなった。
ディーラーによれば、「ワイヤーを止める樹脂が割れている」とのことだが、ドアの内部のことで言われても全然実感がない。
古い車のため、部品はお取り寄せで、かつ同じ色のものがないらしい。
パワーウインドウやら自動ロックやら、便利な機能がつけばつくほど「ドアの開け閉め」という単純な操作がいったん壊れると難しくなるなんて、どう考えてもヘンだよねえ。
いずれにしても、もう色なんかどうでもいいからさ。
天下のディーラーTさまよ、早く普通に「中からドアが開けられる」ようにしておくれ。
炎天下 出しているのは 私の手
鞠子