上の右方差し歯が取れたのは、昨年4月だった。
あわててかけ込んだかかりつけ歯科の息子(←義息子かもしれない)先生曰く「根っこ(←自分の歯)がほとんどない。一応治療するが、今度取れたらデンチャーに」と、余命(←余歯?)宣告。
なのに固いもの好きな私は、1ヶ月も経たないうちにうっかりせんべいを食べて、ポロリ。
再度、かかりつけ歯科にかけ込んだら、今度は老院長が登場し、無言&無料で治してくれた。
···と、いずれにしても余命(←余歯)宣告されている我上の右方差し歯、1週間ほど前から嫌な感じがしだした。
···やっぱり、予感的中。
食後、歯磨きガム(←···って、私は犬か)を噛んでいたら、あっけなく取れてしまった。
今度こそ、ご臨終に違いない。
どう考えても、覚悟するしかなかった。
大口を開ければ見えてしまうが、痛みがあるわけではないし、なにより今はマスクという隠せるグッズがある。
たまたま、6月末、定期検診の予約を入れていたので、そこまで待つことにした。
···が、チラと欲がわき、同時に不安がよぎった。
もしも、だよ。
万が一、再度装着してもらえるとしたら、一刻も早い方がいいのではないか。
1週間強もこのままにしておいたら、ただでさえ残り少ない&弱い自歯の根っこが折れたり欠けたりして「もっと早く来てくれたらくっついたのに」、なんて言われることになったらたまらない。
そう考えたらいても立ってもいられなくなり、一縷の望みをかけ、またもやかかりつけ歯科にかけ込んだ。
今度は娘先生登場。
あれこれチェックし、曰く「取れた際、歯の1部も一緒に欠けてしまってます」。
···ああ、やっぱしダメか。
「···が···」
ん?
が?
逆説?
ということは······
「欠けたところは詰めものでカバーして、中を洗浄してからつけますね」
···ということで、結局、口中上の右方は、何事もなかったかのように元通りになった。
なんと余命(←余歯)が延びたのである。
「万事休す」が一転して「光明さす」に。
悪歯並び・弱歯質・悪かみ合わせという三重苦の私の歯。だけど予想以上にしぶといじゃん。
天晴れ!
もちろん、歯科の3先生にも感謝!
自分すら 作り物との 意識なし
鞠子