先だって、今度(←と言っても今日だったのだが)、水泳競技会に出るという人とプールサイドで雑談していたときのこと。
親しく話せる間柄でもないのだが、せっかくなので、前から聞きたかったことを思い切って聞いてみた。
私が聞きたかったのは、リレー競技について。前の人がこちらに向かって泳いでくるわけだが、いったいどのタイミングで飛び込むのだろうか、ということ。
だって、コンマ何秒を競う世界で、前泳者の手が壁に着いたかどうかを確認してから飛び込んだら遅いでしょう。
そもそも、そんなとこ、水しぶきで見えやしない(←少なくとも私の視力では全く見えない)。
もちろん、手がつく前に飛び込んだら失格になってしまう。
その知人によると、これ、究極「想定」なんだって。
こちらに向かって泳いでくる人のペースから、壁にタッチする瞬間を想定して次の泳者は飛び込む。
このバトンパスが失敗するのは、次泳者が早まって飛び込むことより、前泳者が壁を目前に失速したりしてペースが乱れることによる方が多いのだそうだ。
なるほど、めっちゃ納得した。長年のナゾが解けた。
最初の飛び込みも、タイムを大きく左右するじゃない。
これについても、競泳用のプールは2メートルとか3メートルとか深いため、深く飛び込み過ぎてしまうとよくない、と彼女。
うん、素人でもこれは実感できる。
ふだん泳いでいて、ターンしたあと深く潜りすぎると上がってくるまで時間がかかり、体力を消耗すること、よくわかる。
それにしても、なんて奥が深い世界であることか。
と同時に、世の中、本当に知らないことだらけであることか。
毎日、こうした小さな発見があるたび、なんかうれしくなってしまう今日この頃。
水のなか 世界が違って 見えてくる
鞠子