昨年末、仕事が年末休みに入ってから飛び込んできた客様の葬儀。
私の担当客様ではないのだが、連絡をくれた別客様との関係上、参列せざるを得なかった。
亡くなったのが客様本人だったので、内規に従い香典を出し、供花も電報も手配した。
そして数日前、「香典返し」が職場に送られてきた。
カタログから好きなものを選ぶタイプのお返しである。
コロナ禍、久しぶりの「普通に執り行われる葬儀」。だから香典返しをいただくのも久しぶりなのだが、このカタログをめくりながら、そういえば、と思い出した。
ずっとずっと前、同じようにもらったカタログで「ネックレスをもらったな」ということを。
この手のお返しカタログ、どう考えても個人を対象につくられている。つまり、職場で使えるものが、ほとんどないのである。
当時、唯一の若手、そして唯一の女性スタッフだった私は、職場内、完全にお姫様扱いされていて、「まあ、好きなもの、もらっといて」となったのである。
最年長となった今や、そんなわけにはいかない。
そもそも香典は経費として出ているわけであり、個人使用のネックレスに交換するなど許されることではなかったのだ。
職場で使えるものに交換するのが当然だ。
だが、カタログを全ページ見ても、やっぱり職場で使えるものがない。
あえて言えば、ハンディタイプの掃除機とかタオルとかだが、どっちかと言えば不要。
…ということで、スタッフ全員に聞き、やむを得ず「ゴディバのチョコレート詰め合わせ」にした。これならまあ、スタッフ会議のときにおやつで出せるから。
で、一つ提案。
香典返しカタログも「事業者用」というのをつくったらどうか。
会社から、事業所から葬儀に行って香典を出すことも、相当数あるはず。だったら、例えばコピー用紙とかトイレットペーパーとか事務用品とか乾電池とか、職場で使えるものを集めたカタログだととても助かる。
「ゴディバのチョコレート詰め合わせ」も、全員一致じゃなかったんだよね。
減量のため、スイーツを控えているスタッフ若干1名、面白くなさそうだった。
その人も チョコ好きだったと 後で知り
鞠子