(1)ウミガメと黒コンドル
昨夜、スイミング帰りの車の中、テレビを聞きながら運転していた(←画像は見てない、念のため)。
『キングオブアニマル』なる番組がやっていて、何か「かわいらしそうな動物」が天敵から逃げるシーンを放映していたらしい。
会場にいるゲストたちが、「かわいらしそうな動物」に必死にエールを送っている。
アイドルっぽい女性が、悲鳴のような声まで上げている。
赤信号でブレーキを踏んだとき、映像を見た。
ウミガメの赤ちゃんがよちよちと懸命に海をめざしている。それを狙っているのは黒コンドルだった。
大きな波が来て、ウミガメの赤ちゃんは間一髪、海中に消えていった。
会場、大安堵。
ナレーションも、「こうして生き延びた赤ちゃんが成長し、またここへ戻ってきて子どもを産む」みたく、ハッピーエンドを強調して締めくくった。
これねぇ、私はなんとも腑に落ちない。
なんで黒コンドルが「悪者」扱いなのか。
黒コンドルだって、同じ生き物であり、食べて生きて子孫を残さなければならないという点では、ウミガメと全く同じではないか。
ウミガメの赤ちゃんの方が「見た目がかわいい」から、無意識のうちに肩入れしてしまう。
かくいう私だってそうだ。
食うか食われるか。残酷だけど、自然界はその法則なしでは成り立たない。
見た目だけで判断したら間違う、と思う。
(2)常軌を逸した額の献金
世界平和統一家庭連合の件で、有識者が書いていた論のなかに「常軌を逸した額の献金」という表現があった。
例えば私があちこちから借金しまくって1億円献金したとしたら、私以外の人は「常軌を逸した額の献金」だと判断する。
だが当の本人は、決して常軌を逸した額だとは思っていない。
もっと身近なところで言えば、
私は歌舞伎を観るのに30,000円出すが、歌舞伎に興味のない人からしたら、それは「常軌を逸した額」だ。
車好きの人は何千万もする車を買うが、私からしたら、それも「常軌を逸した額」に思う。
どんな宗教を信じようと個人の自由なんだから、自分の意志で献金することを、法律で規制されるのはなんとも腑に落ちない。
だが、歌舞伎や車とはケタが違う。
そして、出させる側は、この心理を巧みに利用し「常軌」の感覚をどんどん麻痺させる。
そして信者の子どもたち、信者の家族をいやおうなしに巻き込んでしまう。
だからこの問題はややこしい。
私はどうしたらいいかわからない。
(3)医療ひっ迫防止対策強化宣言
コロナ禍になり出された宣言、いくつもありすぎて名前が全然覚わらない。
もちろん、その宣言たちの何がどう違うのかも、もはや何一つ覚えていない。
そこへもってきて、昨日、うちの県には『医療ひっ迫防止対策強化宣言』なるものが全国で初めて発令された。
県が出し、それを政府が認め、指定するという流れらしい。
…もう、そんな手続き上のことはひとまず脇に置く。
なんとも腑に落ちないのはこれ。
「初詣など混雑した場所への外出を控えるよう呼びかけ」
年末年始・クリスマス会・忘新年会・成人式二次会etc.大人数での会食について、見合わせも含め慎重に検討せよ、とのこと。
人が多い場所で感染のリスクが高まることは知っている。
だから、外出を控えろ、見合わせも検討しろ、はわからなくもない。
だが一方で、旅行割引とか県主催の行事とかを行うのはどういうことなのか。
この矛盾、前からずっと思っていた。
「控えろ」とか「見合わせろ」と言われても、結局「外出する」か「しない」か、参加「する」か「しないか」のどちらかしか答えはない。
で、どうすればいいのか。
宣言が発出されていようがされていまいが、自分で考えるしかない。
腑に落ちぬ でも無事な一日 感謝する
鞠子