…ということで、昨日は愛知県春日井市にある春日井市東部市民センターなるところへ出かけた。

その地に運転して行ったことがない。当然、その会場も知らない。

県外に行く場合、私はもっぱら「公共交通機関利用派」だったのだが、コロナ禍、電車やバスがめっぽう怖くなった。なので、「車で行ける範囲」しか出かけられなくなってしまった。その車も、運転するのがあんまし好きじゃないので、特に片側4車線も5車線もある都会には絶対行きたくない。

春日井市なら何とかなる、そう思って、若林顕さんのコンサートのチケットを購入した。

 

なにしろ公共の施設である。

ナビに名称を入れれば一発で経路も所要時間も出る。

それに沿って安全運転すれば、何の問題もない。

実際、何のトラブルもなく、順調に会場に近づいた。

だが途中で妙なことが頭を占領しだした。

 

春日井市には、父のすぐ下の弟夫婦が住んでいた。

その家には、私と似たような年の娘と息子がいて、小学校低学年のころなど、結構遊びに行ったのである。

父の運転する車で。

もう50年ほど前の話。

そのころ、車にナビなんかついていなかった。

父はどうやって弟の家までの道順を知ったのだろうか。

住宅地図なんて家にはなかった。道路地図もあった記憶がない。もちろん、ネットもない。道中、誰かに道を聞いた記憶もない。

 

私に今からナビ&ネット検索なしで春日井市東部市民センターまで運転していけ、と言っても、絶対無理だ。

昨日、行ったばかりなのに。

昨日だったら、なおさら行けなかった。

 

父が特別賢かったわけではない。

当時、車を運転する人はみんな、ナビなし&ネットなしで目的地についていたのだ。

そのことに思いが至って愕然とした。

 

 

 

 

 

 

 

道筋は そつない機械に 与えられ

鞠子

 

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