『十津川警部シリーズ』で、十津川警部と亀井刑事を内藤剛志&石丸謙二郎が演じている作品があることを、昨日、初めて知った。
シリーズものの2時間ミステリーは相当観てきた自信があるので、ちょっとショックだった。
このシリーズ、私としては、やっぱり渡瀬恒彦&伊東四朗が定番。次が高橋英樹&高田純次。でも英樹さんはやっぱり「時代劇」のイメージだし、高田さんに至っては「軽薄な感じ」が先にきちゃって今一つ。内藤&石丸ペアの方が、まだいいかも……
そう思って観たのだが、いかんせん、冒頭の音楽よくなかった。
渡瀬&伊東ペアのときと、おんなじだったのである。美しい背景をバックに、そのとき舞台となる地域まで走る列車を観ながらこの音楽を聴いたら、意識せずとも渡瀬&伊東ペアが頭に浮かんでしまう。
前に演じていた俳優さんの印象が強いだろうと思われる場合、次、別の俳優さんが演じる場合、音楽はそっくり変えないと、観ている側はがっかりする。
私一押しのドラマ『ハゲタカ』など、その劇中歌をときどき別のドラマで耳にする。多少、アレンジが変えてあったりすることもあるが、もう、これを聴いただけで、頭のなかは『ハゲタカ』になってしまう。
内藤&石丸ペアのこのドラマは『新・十津川警部シリーズ』となっていたが、「新」を甘く見てはいけない。
演じる役者さんも「新」を醸し出すのは大変だと思う。
だけど、役者さんのみならずあらゆるところで「新」の面を出さないと、それだけで、ドラマがつまらなくなってしまう気がする。
事実、私は昨夜、すっかり観る気をなくした。
海沿いを 走る列車に 悲恋のせ
鞠子