昨日、ピアノを調律してもらった。

19年間、ほったらかしにしておいた結果、とんでもない音を出していたマイピアノ。ようやく決断し、3月に修理&調律。その際、調律師さんから「3か月後のチェック調律」を提案され、予約してあったのが昨日だったのだ。

 

この3か月間、弾いてみて、雑音の混じる音や響きが他の音と違う音など、気になることがいくつかあり、調律に入る前、口頭で伝えた。

 

さて、調律時間、約2時間。終了後、確認を兼ねて弾いてみたら、気になっていた部分は直っていたし、タッチも音色もすごくいい感じになっていたのだが、以前は気にならなかった別の音に雑音が混じって聞こえることに気がついた。

正直に言ってみた。

単音でたたいてみたり、曲を弾いてみたりして「ほら、この音。雑音が聞こえますよね」と訴えたのだが、調律師さん、怪訝な顔で曰く「え?そうですか?」。

 

不安が増大した。

最初に会ったときから、想像以上に「年を取った人」だったことがちょっぴり気になっていたのだ。

経験豊かな調律師さんだし、ピアノをこよなく愛していることはよくわかるのだが、音を聴く力は大丈夫なのか、年とともに衰えているのではないか、と、そこが妙に引っかかっていた。

その不安が的中したのか、私がいくら雑音を訴えても、調律師さんは首をかしげるばかり。そして「ハンマーはきちんと線を叩いているし……」と言う。

 

でも雑音が気になって仕方がない私は、しつこく食い下がった。

調律師さんは、とうとう私を立たせて自分で弾き出した。

 

…とそのとき、意外なことが判明したのである。

人が弾いているのを後ろで聞くと、なぜか「雑音」が聞こえないのである。

以降、自分座って弾いたり調律師さんに弾いてもらったりしたが、やっぱり後ろで聞いている分には雑音は聞こえない。

もしかして、私の弾き方のせいなのか???

 

調律してない歴19年もひどいが、なにしろ買ったのが50年近く前のピアノなのだ。まだ、全鍵盤、音が出るだけでもラッキーだ、ということも重々承知している。

それに、調律代激安。カワイのHPで見積もりをした額の半分以下だった。

これ以上、要求するのはいくらなんでも気が引けた。

だからあきらめざるを得なかった。

 

昨日は午後から出勤だったので、調律後、まだ十分弾いていないのだが、今週末、じっくり確認してみることにする。

あれ? なぜか雑音、消えている……なんて驚愕の結果になることに一縷の望みを託して。

 

 

 

 

 

 

 

鍵盤に 喜び哀しみ 満ちる午後

鞠子

 

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