昨夜、ピアニスト・金子三勇士さんのコンサートに行った。
プログラムは「ショパン&リスト」。そう聞いて「うーん、なじみのある曲ばっかりかな」と大変リラックスした気分で行ったのだが、最初の『英雄ポロネーズ』から卒倒しそうだった。
金子三勇士さん、いかにも華奢でキレイ男子だからいけないんだ。
まさかこんな強烈で鮮烈でダイナミックな音をお出しになるとは思いもしなかった。
そりゃ曲が『英雄ポロネーズ』だから、と言われればそれまでだけど、今まで聴いたなかで一番「強烈で鮮烈でダイナミック」だった。
特に後半のショパン&リスト、それぞれのピアノソナタ2曲は、言い方は悪いが「格闘技」の如く。超絶技巧で手の動きが判別不能。
そして突然現れる静寂。
33歳の金子三勇士さんの「今の生、そして命そのもの」という感じだった。
私は2時間ほど、家でピアノを弾いてからこのコンサートに行ったのだが、さっきまでの2時間が全くもって「幼児の遊び程度」だったことを思い知った。
私のはピアノを「弾く」じゃない。「弾く」なんて言ったらバチがあたる。
金子三勇士さん、すばらしかった。
機会があれば、また聴きに行きたい。
……実はお声もとっても甘くてステキでありました。
生音を 聴くたびなぜか 泣ける今
鞠子