私はほぼほぼベジタリアンなので、吉野家とかすき家には縁がない。
ところが、なにげに観たテレビ番組で、「すき家なんて行かないでしょう」と問われた林遣都さんが、「いやいや行きます。麻婆丼、おいしいじゃないですか」と答えるのを聞いた。問うたタレント(←誰だったか記憶にない)も、「ああ麻婆丼、あれはおいしい」と大きな相槌を打っていた。
何? 麻婆丼? すき家にはそんなものがあるのか。ああ、豆腐系統は目がない。麻婆豆腐、めっちゃ好き。
林遣都さんにそこまで言われたら、これは一度食してみなければ、と思った。
幸い、我が家の近くにすき家、ある。
…ということで、週末、さっそくテイクアウトしてみた。
ものすごく期待していた。
だが、ここで断言する ―― リピはない!決してない!――
その理由はズバリ、「タケノコ」。
ネットでメニューを見たとき、豆腐がヤマのように盛ってあったのである。
実物も、それほど遜色なかった。
だがしかしよく見たら、それは豆腐ではなく、ほとんどが「タケノコ」。豆腐よりタケノコの方が、がぜん大量に投入されていた。
ほぼほぼベジタリアンと言ったが、タケノコだけはどうしても食べられない(←ついでに言うと、パクチーもアキマセン)。
あの味、あの食感、どうしてもダメ。
仕方がないので、麻婆丼からタケノコを1個1個つまみ出した。そのうち、丼はさめてしまった。なおかつ、取り切れなかったタケノコをかんじゃったときには、大きな哀しみに包まれた。
林遣都さんにだまされた。
……言うまでもなく、もちろん、林遣都さんには何の罪もない。
中華から タケノコ頼む 消えてくれ
鞠子