「ご結婚」絡みでいろいろ大変なことになっている。
皇室については、とってもナーバスなあれこれを包含しており、単に「その男性と結婚していいのかどうか」という問題だけに留まらない。
私の母は、「天皇陛下万歳」の教育を受けてきた年代だが、なぜかそれほど凝り固まってはいなかった。「なんとなく神々しくて、好きだな」程度。そのせいか、私も特別な思い入れなどないまま来た。
だが、最近、なんか迷う。
天皇も雅子さんも眞子さんも佳子さんも、で、私もあなたも、「人」であることには変わりがない。だとしたら、眞子さんが自分の好きな人(←それがたとえどんな人であろうとも)と結婚したいと思うのは当然のことだ。
だが、「天皇」「皇族」という「特別な役割」を担わされてしまっている。だから、普通の人なら当たり前の権利を行使することは不可能なのだ。
望んで皇室に生れたわけではない。そういう意味では、本当にお気の毒だと思う。
しかし、同じ「人」なら、そもそもそんなこと、あっていいのだろうか。
同じ「人」と思うことが、既に間違っているのか。
ついこの前も、ネットで激しいバッシングに遭い、自ら命を絶ったプロレスラーがいた。出演するテレビ番組でのヒールぶりが主原因だったとかそうじゃないとか、詳しくはよく知らないんだけど。
直接名指しされ、恐ろしい言葉を並べられたらどれほど傷つき、どれほど怖いか、想像に難くない。だが一方で、芸能関係の人は、「プライベート、あってなし」「ネット上、無数の敵味方が入り乱れる」という微妙な境界線上に立つという「特別な仕事」なのだと思うし、それはある程度覚悟すべきだ、と思う。
その上で、視聴者が(もっと言えば国民が)、「真の大人」であるかどうか。ネット全盛の今だからこそ、どんな言葉やどんな態度が人をどう傷つけ、どう励ますか、たえず自身で精査することが問われるのだ、と思う。
…のは、相当な絵空事であり、もはや実現不可能な気もするが。
透かしても 幸せな日は 見えぬまま
鞠子