今朝、出勤途上にある税理士事務所で、女性スタッフ2人が駐車場の草抜きをしていた。
たまたま信号待ちで、その横に停車した。
ガラス越し、数人の男性スタッフが見える。全員、カッターシャツにネクタイ姿。草抜きをしている女性スタッフも、ともにブラウスにスカートといういかにもオーソドックスな私服だったので、税理士先生が服装に厳格なんだろうな、と思った。
最近、クールビズやらウォームビズで、全員ネクタイ姿という光景に出会ったことがない。おまけに、そろいもそろって、全員、白の不織布マスクをし、各々パソコンに向かっている。
ものめずらしくて、ぼんやり眺めていた。
だがしかし、ものすごい違和感に襲われだした。
なぜ女性だけが草抜きをしているのか。
たまたま、今日は女性が当番だったのかもしれない。
だが、この服装の統一性からすると、ひょっとして「掃除系は女性の仕事」と決め打ちされているのではないかと勘ぐってしまった。
駐車場はレンガみたいなものが敷き詰めてあり、そのレンガとレンガの隙間から生えている草を抜いている。ああいうところに生えるタイプの草は、根が横に張って相当抜きにくいはずだ。女性2人は軍手をして草を抜いている。スカートで、ハイヒールをはいて、しゃがんだ状態で。朝とはいえ、日差しがかなり強い。その下で女性は草抜き、男性は空調のきいた室内で仕事。
その光景だけで判断しては間違っているし、完全なる思い込みかもしれないけど、私はその事務所に悪いイメージを持った。
別に、その事務所と関わることは一生なさそうだけど。
「掃除系は女性の仕事」と決まっているならもうどうしようもないが、もし草抜きが当番制なら、男女ペアにすればいいのに。そんな余計なことまで考えてしまった。
もし顧客だったら、一言言ってしまうかもしれない。
指先の名もなき草の命見る
鞠子