ひっさびさの映画鑑賞は2018年の作品『パンク侍、斬られて候』。
一時期、町田康にハマってた時があって、原作を読んだ。
ハマっていたくせに、内容は全く覚えていない。
そして、映画を観て思ったのは、
···ん?こんな内容だったっけ????
パッと見、全くバカバカしい。
こんなバカバカしい内容を、真剣に演じる役者魂にひれ伏したくなるほど、全くバカバカしい。
だが、ところどころに砂金のようにチラッとイヤミや風刺や諦観が見えるのが憎らしい。その憎らしさを立ち止まって反芻するすきがないほど、バカバカしさが怒涛のように襲ってくる。
いや、こういう映画、意味など考えちゃダメなんだ。
もう、ノリよ、ノリ。
画面の向こうのおバカな人々と、共に踊り狂っちゃえばいいのよ。
谷崎潤一郎が書いた〈其れはまだ人々が「愚 」と云う貴い徳を持って居て···〉を思い出した。
ところで、
観ても原作のゲの字も出てこなかったが、原作の表紙が、康サマ自らパンク侍のコスプレ姿で、それがめっちゃカッコよかったことは、鮮明に記憶している。
映画では、綾野剛が演じる。
ま、カッコよさの質が違うな。
綾野剛は目力イケメン、康サマは暑苦しい崩れイケメン。
もちろん、私の好みは、間違いなく「崩れ」の方(≧∇≦)