「東京オリンピック・2021年7月23日に開幕決定」のニュースを聞いて、正直、ゾッとした。
なぜ、今、これを決める。
コロナ、収束しました。なのでオリンピックを来週から開催します!…などということは、絶対できないことはわかる。
日程や会場等の諸調整、選手のコンディション調整など、きっと1年でも足らないくらいだろう。
だがしかし、今、それに人手やお金や時間をかける、なんて、おかしくないか。
だいたい、これからの1年で、選考競技ができるのか。海外との行き来だけでなく、近場ですら「不要不急の外出は避けろ」と言われているのに。
今、この状態で、1年後、みんなが安心して臨めるとは、全く思えない。
それどころか1年後、今度こそ開催実現するために、検査数や感染者数を操作しやしないかと疑ってしまう。
東日本大震災のとき、テレビは全チャンネルが、普段の番組、CMを自粛した。毎日毎日、ACジャパンの「こだまでしょうか」が映った。
新型コロナウイルス問題と東日本大震災では、危機の種類が違うが、人命が危険にさらされているという点では同じだ。
もっと言えば、大震災の時は、被害のない地域が支援することが可能だったが、コロナの場合、どこからの支援も、海外からの支援も得られない。そういう意味では、全世界孤立無援状態であり、さらに深刻だとも思える。
だが、テレビも新聞も、コロナ問題オンリーではない。お笑い番組も、お出かけガイドも、グルメ情報も、普通に流している。「外出自粛」と言ったすぐ後に、天気予報が「今日は貴重な晴天で、お出かけ日和です」「午後から崩れます。傘を持ってお出かけください」となにげに言う。
そこにすごく違和感を感じる。
なぜ震災のときは震災オンリーで、今はコロナオンリーにならないか。わからないことだらけで、放送するネタがないからか。それならともかく、もしかして、いわゆる「インスタばえ」しないからじゃないか。そんなことまで疑ってしまう。
震災だって、仮設での不自由な生活を余儀なくされている人もまだ、たくさんいるわけだし。
コロナも全く収束の兆しなしだし。
病院、福祉施設、介護施設など、まさに関係の命がけで仕事をしている人々も大勢いるわけで。
しつこいようだけど、もう一度言う。
人・モノ・金・時間 …… 今、使うべきところに使ってほしい。
そう言いつつ、国も行政も、信じられなくなる一方。